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歩さんとペイちゃんの物語〜発達障害の実話  作者: mckee
母としての壁
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理解できない執着心

もう間も無く10ヶ月を迎えようとしていた時の事でした。


歩さんは夕飯の支度をする為に、ベビーゲート越しでペイちゃんの様子を見ながらご飯を作っていたのです。すると、ガシャーン!!


と音がして急いで確認すると、棚の上にあったゴミ箱をひっくり返していたのです。

ゴミ箱のものを拾い、ゴミ箱自体をベビーゲート越しの自分の近くに置き、ついにゴミ箱にも手が届くようになったのか、と思ったそうです。


そして、これはメメよ!

と言いながら、またご飯作りに戻ったそうです。すると、何やらテレビを見ながらまた叫んでいたので、また食べ物のコマーシャルでもやっているのかな?と聞き流していたそうです。


すると、ふと気付くとやたら静かなペイさん。歩さんに対して背中を向けて座った状態で何かをしている様子で、また何かを拾い食いしているのか?!と気になり、


「ペイちゃーん?ペイちゃーん!?」

と大声で呼んでも全く反応はなく、とにかく何かに集中している様子にただならぬ悪寒がしたそうです。おかしいぞ?


その瞬間、急いでペイちゃんの元へ駆け寄り、ペイちゃんの肩をトントン!と軽く叩き、ペイちゃんがこちらを見た瞬間、もう後ろに仰け反るほど驚いたそうです。


なぜなら、顔はまるで泥遊びをしたように激しく汚れ、手もまるで泥だらけ…。

そして、口元はモグモグとそれを美味しそうに食べていたのです!!


そして、ペイちゃんが必死に食していたのは、自分のうんこだったのです。


なんと、ゴミ箱をひっくり返した時に、遠くへ転がったからか、オムツが一つ回収されていなかったのです。歩さんと私が住んでいる地域はオムツと可燃ゴミが一緒の袋に入れることになっていて、ペイちゃんは飲む量も食べる量もものすごく多かったので、オムツ替えの回数がその時点でも1日10回以上、うんこでさえも少なくて3回以上だった為、小さなゴミ箱にゴミとオムツを入れ、オムツが2〜3個になると紙にくるんだり、袋に入れたりして、大きなゴミ箱に移したりしていたのです。また、この時期も飲む量が多かったためか緩めなうんこが多く、歩さんはその時点ではトイレに流すという概念がなかったのです。


そのうんこにまみれた姿をみてもうゾッとしたそうで、一瞬思考が止まったそうです。

しかし、すぐに我に返り、

「何をしているの!?これは食べ物じゃない!!!!!」

そう怒鳴り、ペイちゃんを抱き上げるとペイちゃんはオムツに対してギャー!!!と激しく泣き叫びながら、手を伸ばし続けたそうです。


そのままお風呂場へ連れていき、口の中を確認しようとすると、何がなんでも開けないぞ!!という体制で、口を固く結んでいたそうです。


それを無理やりこじ開け、確認すると、きっとさっきまであったであろう物はもう飲み込まれたあとでした。匂いを嗅いでもその物の匂いで口の中は充満し、体中を洗い流し、口や手や顔を念入りに洗い流し、今度は部屋の清掃へと取り掛かったそうです。


散乱したおしりふきの片付けや、床を拭いたりしている最中はペイちゃんはベビーゲートで仕切られた台所にいたそうなのですが、とにかくオムツに対して必死に手を伸ばすそぶりをしてずっと激しく泣き叫んでいたそうです。


そして、その処理したものを袋にまとめ、ベビーゲートからペイちゃんを出すと、とにかく泣き叫びながら必死に追いかけてきたそうです。


全身を使って体当たりしてきたり、激しく叩いて来たりしたペイちゃんに対して、もう我慢の限界だったのでしょう。


歩さんは初めてペイちゃんの頭をバシーン!!と強く叩いたのです。

しかし、叩かれても全く気にするそぶりもなく、相変わらずオムツに対しての強い執着心を見せるペイちゃんをみてイライラが止まらなかったそうです。


もうなんでこんなものまで美味しそうに食べるのだろう?やはりペイはおかしいんじゃないだろうか?いろんな事がぐるぐる回り、自身の夕飯も喉を通らなかったそうです。


思いっきり叩いたおでこ周辺が少し赤くなったのも確認していましたが、なんて事をしたのだろう、と怒りが収まったのはペイちゃんが寝てからでした。


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