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私の生きる場所―1

ジンの進む道。

ただそれだけ。

たったそれだけの理由で私、安藤リコはここにいる。



  フロンティア


この世界はおかしい。そう感じてた。それは、漠然とした考え。現実から目を背けてたから。他者が、社会が、世界が、間違ってる。私は間違いの中にある正解。だから、浮いちゃうんだ。皆、心では妬んでる。私は選ばれた存在だから。



だけど、ジンが教えてくれた。きっと私の事、ずっと気にかけてくれてたんだよね。




私、貴方と同じ世界で生きるよ。貴方が生きる、その横に、私は笑顔で寄り添うよ。一緒に泣こう、一緒に笑おう。死ぬ時は、手を握って一緒に死のうよ。先には絶対いっちゃ駄目だよ。そんなの許さないから。私が死ぬ時、傍に居てくれる?私、貴方に殺されたいな。ねぇ、私を殺してよ。貴方の胸の中、その温もりの中で。



だけど、まずはお互い知り合わなくちゃ。



だから、決めたんだ。一緒の高校行こうって。




フリーパッセンジャー(ゲート間を代償無しに移動出来る者)。略称はfP。かなりの人気の資格。取得はかなり困難。他にも、gH、rM、tT、などゲートや時空関連の資格を取れる学校。


神立

ラッドウィン学園


神都ラッドウィンに神シバによって建てられた、唯一神立という冠をかぶった学園。



皆が皆、シバを神と呼んでる訳じゃない。だけど、世の中的には、お偉方的には、奴は神なんだろうね。



ジンはfPに憧れている。だから私もfPになりたいな。




試験の日、ジンは隣みたいだ。

「よお、安藤。お前も、ここ志望だったんだな。知らなかったぜ。でも、知り合いが居ると、やっぱり心強いな。まあ、お互い頑張ろう。」

(よお、リコ。……………………リコが居ると、やっぱり心強いな。お互い頑張ろう。)

「うん。ジン君も頑張ってね。ファイトだよ。」

「……………………。」

流石だな。もう試験に向けて集中してる。カッコイイなあ。



試験についての説明が始まった。

概要はこうだ。

これから仮想世界に入る。そこは、現実と瓜二つの世界。しかし、その人の奥底の欲求が反映され、いわば理想郷となる。その世界に高校入学10日前から卒業まで居ることになる。現実では数時間の事だそうだが。その間に、仮想世界だと気付くことが出来れば、合格。晴れて、学園生となる。


なんとなく理解した頃、座席の周囲が、床から出てきた遮蔽物によって覆われた。最終的には繭のような形になっていた。目の前に小さなゲートが現れ、そこからメットが出てきた。



それをかぶる。

試験開始だ。

ジン、頑張るからね。

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