第92話 1番最初に攻略したギャルゲーのキャラクター
「富田林さん! ちょっと聞きたいんだけど、『ふとんが、ふっとんだ!』のこと知ってたの? それとも偶然?」
「それについては逆にわたくしから質問がいくつかあるのですが、よろしいでしょうか? 藤咲さま♡」
「いいよ?」
「藤咲さまの初恋は、いつでしょうか?」
「34才の時に精神病院入院していた時に出会った、19才の女の子だよ?」
「それまでに、デートとかはしたことがないのでしょうか?」
「いいや。小学校5年生ぐらいの時、男女2対2のダブルデートをしたことがあるよ?」
「そのデートあいては、初恋ではないのでしょうか?」
「僕も初恋はしていると思っていたんだけど、初恋ではなかった。ただの、席が近かったなかよし」
「なぜ、そう思われたんでしょうか?」
「34才の時に精神病院入院していた時に出会った19才の女の子とは、出会った日から長時間みつめあってる事が多かったんだけど。最初の内は、その女の子は元気をなくしていたんだ。でもその女の子を元気にしようとして元気にすると、僕も元気が出てきたんだ。それで僕もその女の子もいつもニコニコで見つめあってたんだけど、恋愛感情にうとかった僕もさすがに恋をしている事に気づいて。必然的に今までのは恋ではなく、ただの好みで。そのいつもニコニコで見つめあっている女の子が、『僕の初恋だ!』と気づいたんだよ」
「『なかよし、ぞうふくびーむ! ビビビビビ!』だ!」
「そうだね、ディディウスモルフォの羽の方ちゃん。たぶん猫屋敷・キナコちゃんも、恋をしたことがあるね」
「藤咲さま♡ つまり、ひとめぼれなのでしょうか?」
「おそらく。後から考え直してみると、そうなるね」
「藤咲さま♡ なぜ、その女の子だけ好きになったのでしょうか?」
「わからない。全部あとづけの理由になるけど、顔の系統が僕と似ているから『僕から見て世界一の美女に見える』からとか。よくよく考えたら僕がやった事のあるギャルゲーで、1番最初に攻略したキャラクターに似ているからとか?」
「「「それだ!」」」
まわりにいたフェアリーたちの、何匹かがツッコミを入れる。
「いや、あとづけの理由ね! 主な理由は、『何のわだかまりもなく心が通じ合う状態で、たくさん見つめあったから!』だからね! 第1初めて見つめあった時はその女の子は元気をなくしていて、1番最初に攻略したギャルゲーのキャラクターに似てなかったよ?」
「藤咲さま♡ 何の理由もなく初対面の異性と、『出会った日から長時間みつめあってる事』はないのではないでしょうか?」
「ああ、それにも理由があって。僕は子供の頃ガンで入退院をくりかえす母親につれられてエホバの証人の集会に行ってたんだけど、母親が自殺で死んだ時に個人主義に目覚めたんだ! そのエホバの証人の強調する教えに『偶像崇拝の禁止』と言うのがあるんだけど、その女の子と一言二言話す中に出てきたから『もしかしてエホバの証人?』って聞いたんだ。その時から、しょっちゅう見つめあってた。でも僕が恋心に気づいて『生活保護の無職だから口説けない』みたいなことを言ってからは、見つめあっても心は通じ合わなかった。でも僕が小説家デビューして10年分の生活費をかせいで僕の連絡先を送って連絡が来たら、『何のわだかまりもなく心が通じ合う状態で、たくさん見つめあえる』世界一のなかよし夫婦を目指せると思ってる。まあ、その女の子の1番好きなあいてがもう僕ではなくなってる可能性の方が高いけど。将来の約束をして、その女の子の将来をしばることもしなかったしね」
「エーベルージュ」のキャラクター「コー・ダインハート」似の元気な女の子を描いてもらおうとしたのですが、マイクロソフトコパイロットが全然言う事を聞いてくれませんでした。
よければ、画像検索をしてみてください。