第86話 スーパー仮想マシン・アンゴルモア
アンゴルモアプログラムを起動すると、司令室にある身体の意識はそのままに同時に目の前に3立方メートルほどのカットされて様々な色の光を発するダイヤモンドのような宝石つまりはイブさんと呼ぶ事に決まった好奇心さんの所で見たスーパー量子コンピューターの本体の中心のようなものでこちらはピンク色ではなく、ムラサキ色の光が多い宝石が浮かんだ白色の世界に僕自身も浮かんでいた。
そしてここでも変わらず桜の花びらが2倍の密度で降る視界に、ゲームのウインドー画面のようなものがたちあがる。
【目の前のスーパー仮想マシン・アンゴルモアに、仮想有線接続しますか? はい?いいえ?】
「『はい』をえらんで!」
「ディディウスモルフォの羽の方ちゃん? 何で、ここにいるの?」
「京太郎くんの演習世界改変の時に記憶を消されたけど、柊さんの説明で記憶が復元されたからだよ? あたしも、演習世界改変の準備を手伝ったんだよ? それより、『はい』をえらんで!」
「はい」
「じゃじゃーん! ようこそ! 初めまして! 藤咲・アルヴィン・斗真さま! 猫屋敷・キナコちゃん! わっちはスーパー仮想マシン・アンゴルモア! 運命の導きにより参上でありんす! さあ! チュートリアルを進めるでありんす!」
「スーパー仮想マシン・アンゴルモアの向こう側で京太郎くんが説明役になってキナコちゃんにもチュートリアルをやってもらってるから、こっちもどんどん進めて!」
「うん、わかった」
【スーパー仮想マシン・アンゴルモアから3台のスーパー量子コンピューターに、仮想有線接続してください。まずは、どのスーパー量子コンピューターに接続しますか? イブさん?忍耐さん?想像力さん?】
「イブさんと」
選択した瞬間、距離を無視してピンク色を中心とした様々な色の光を発するダイヤモンドのような宝石のムラサキ色をした3分の1の部分に仮想有線接続する。
「忍耐さんと」
こんどは同じように、青色を中心とした様々な色の光を発するダイヤモンドのような宝石のムラサキ色をした3分の1の部分に仮想有線接続する。
「想像力さんと」
こんども同じように、黄色を中心とした様々な色の光を発するダイヤモンドのような宝石のムラサキ色をした3分の1の部分に仮想有線接続する。
「おめでとうでありんす! こんどは3台のスーパー量子コンピューターとわっちの仮想有線接続をすべて解除して現実世界に戻ってアンゴルモアプログラムを削除したうえで、同じことをするでありんす!」
「え? そんなこと可能?」
「可能でありんす! わっちたちを、信じるでありんす!」
◆◇◆◇
「終わったでごわすか?」
「いや、またすぐに行かないと……」
◆◇◆◇
「できちゃった……」
「次は、管理者アカウント登録するでありんす!」
スーパー仮想マシン・アンゴルモアの管理者アカウントの順位を、4位→ディディウスモルフォの羽の方ちゃん、3位→猫屋敷・キナコちゃん、2位→日名川・京太郎、1位→藤咲・アルヴィン・斗真に変更した。
「次は3台のスーパー量子コンピューターのマシンパワーを100パーセント使えるようにして、3台のスーパー量子コンピューターの疑似意志力強度を100パーセント使えるようにするでありんす!」
「え? そんなこと可能? アンゴルモアさんの分の、マシンパワーは?」
「可能でありんす! わっちたちを、信じるでありんす! それが終わったらそれと同時に、わっちのマシンパワーを300パーセントにするでありんす!」
「え? そんなこと可能?」
「可能でありんす! 量子コンピューターとわっちの特性で、同時に最大パワーの疑似意志力強度を持つことは可能でありんす!」
「できちゃった……」