第84話 柊《ひいらぎ》・久勝《ひさかつ》さん
「まあ、入ってくれ!」
「おじゃましま~~~す」
覆面を脱いだ八千代の大地の中身の千代の宇宙に案内されてニコニコ老人ホーム司令部の生体認証をぬけ玄関ホールの左右の端にある扉の右の扉をあけると、映画館状の部屋で。
ゆったりとしたそれぞれのイスの前にも普通のテレビサイズのモニターはあるが、部屋の正面には大画面が設置されており。
その大画面は土俵と観客席とここの玄関前からこの部屋までがよく見えるように、画面分割されて映されている。
そして大画面とすべてのイスを見わたせる中央後方の位置の端末にピラミッドパワーセンター突撃時の指導者だった80代の連結した世界樹の根教徒の男が、有線接続して大画面を見ていた。
「あなたが、世界改変で宇宙船を準備村にしたんですか?」
「いいえ、ちがいます」
「この世界改変をした人を、知っていますか?」
「もちろん、知っています」
「誰ですか?」
「すぐに教えることはあなたがどんな先入観を持っているかわからないので出来ないのですが、最終的には教えましょう! 今回の世界改変はうすうす気づいているとは思いますが、藤咲・アルヴィン・斗真さまの仲間による必要な力を獲得するための演習です! まず私の名前は、柊・久勝。モニター画面に、私の名前の漢字を出しますので見てください。柊は、葉っぱが魔除けに使われる木。久は、長く続く事や永遠と言う意味。勝は、そのものずばり物事に勝つと言う意味です。つまり私の名前はえんぎが良いと言いたいのですが、そのせいもあって祈とう師の中でも中心的な役割を担当しております。そして祈とう師は、だいたいノストラダムス2世の予言をもとに動くものと未来から精神を送られてきたものの2種類です。その中で私はノストラダムス2世の予言をもとに動くものなのですが、私自身は直接ノストラダムス2世を知っているわけではありません。ではどこからノストラダムス2世の予言を手に入れたかと言いますと、ノストラダムス2世と直接友人になった人間です。その人間が真の中心的な役割を担った指導者であって、私は代理や影武者と言って良いでしょう」
「その条件に合うのは、知性猫を作っていた研究所の人たちもあてはまりそうですがそうではなく、僕が最近友達になった人ですよね?」
「はい!」
と言う柊・久勝さんは、ここまで話しても僕から視線を外さない。