第80話 心を燃やせ! 山田富士《やまだふじ》!!!
「カットイン先攻八千代の大地! 後攻山田富士!」
「まさか、普通の相撲の技でまで負けるとは思わなかったぞ! 山田富士!!! それでこそ俺が心を燃やして闘うにあたいするライバル、縦綱! 心を燃やせ! 山田富士!!!」
「技あり! 八千代の大地30ポイント! 合計150ポイント!」
「普通の相撲の横綱になりたかったおいどんにとっては、今の勝負は感極まるものがあったでごわす。胸を貸してもらうでごわす、謎の覆面大横綱八千代の大地!!!」
「技あり! 山田富士30ポイント! 合計150ポイント!」
「よかったね~。2人とも! よかったね~~~」
猫屋敷・キナコちゃんが、感極まってボロボロと泣いている。
「技あり! 猫屋敷・キナコちゃん30ポイント! 合計150ポイント!」
「今の勝負での、山田富士の表情を見ましたか? 山田富士は闘気使用回数で1回分上回るだけで勝てる可能性が出て来ましたが、かんじんの闘気使用回数が増えたふりのハッタリだった可能性が濃厚になりましたね! 山田富士の、闘気使用回数が8回! 八千代の大地の、闘気使用回数が9回! これは、まずいかもしれません!」
「技あり! 日名川・京太郎30ポイント! 合計100ポイント!」
「いや相撲の大横綱が中身の八千代の大地に、新弟子検査を受けるような年齢の山田富士が同じような方法で闘気使用回数を節約するのは奇跡だよ? それに山田富士の表情は、なりたかった普通の相撲の横綱に普通の相撲の技でうわまわった事に心が震えただけで、闘気使用回数とは無関係だよ? もしかして京太郎くん、ミスリードしようとしてる?」
「そ、そんなことないですよ?」
「技あり! 藤咲・アルヴィン・斗真30ポイント! 合計130ポイント!」
「山田富士さ~~ん! グーパンチ! グーパンチ! 顔にグーパンチすれば、勝てるよ~~~!」
「警告! ウラクロシジミの羽の方ちゃんさんマイナス30ポイント! ウラクロシジミの羽の方ちゃんさん、顔にグーパンチは禁じ手です!」
「ウラクロシジミの羽の方ちゃんって、フェアリーの友達たちにも顔にグーパンチしてるの?」
「してないよ? 斗真くん? 顔にグーパンチなんて、現実でしたことないよ?」
「ほら! NPCの悲劇! タマチャンにおしえてもらったでしょ?」
「うん? NPCの悲劇を回避するには、おしゃべりすればいいんだよね?」
「それができる時はそれでいいけどできない時は、何の落ち度もない相手に自分自身の想像力の欠如と言う自分自身のあきらかな落ち度によって顔にグーパンチしろって言ってる事を思い出してね!」
「うん?」