第79話 よゆうのない顔と真剣な|眼差し《まなざし》
「第5ラウンドまったなし! 手をついて! はっけよい! のこった! のこった!」
こんども八千代の大地は猫だましをされることをふきとばすようなすばらしい突進をしたのだが、山田富士は前傾姿勢の八千代の大地の身体をとびこすような大ジャンプをして八千代の大地の背中側をとり、八千代の大地の背中に炎のような青色の闘気のはりてをたたきつける。
それを八千代の大地は勢い余ってから足をふみながらも、炎のような赤色の闘気の両足を出し4本足で、体勢を立て直し土俵際で山田富士に向き直る。
八千代の大地は位置的優位と闘気使用回数を取り戻すためにはりてをしながら前進するが闘気をまとっていないはりてだったこともあり4分の1も中心部に近づかないうちに、山田富士の炎のような青色の闘気をまとったはりてにさえぎられ八千代の大地自身も炎のような赤色の闘気のはりてで応戦する。
そのはりての応酬で山田富士は最初の背中へのはりてとあわせて、合計8回の闘気使用回数を消費し。
八千代の大地は体勢を立て直すために使った闘気の両足の分とあわせて、合計9回の闘気を使いよゆうのない顔を山田富士にむけた。
山田富士が真剣な眼差しで返した所で、富田林・イブさんから「カンカンカンカン」とゴングがなる。
すると双方ゆうゆうと仕切り線の前でしこを踏み、八千代の大地がさきにしこを踏み終える。