第63話 『なかよし、ぞうふくびーむ! ビビビビビ!』の禁止
「なんじゃこりゃ!!!!」
4人のメイドさんのいる部屋で『扉が閉まっていたのに、こちらの部屋に桜の花びらが降っておりました♡』と言う話を聞いていやな予感がしていた所に、扉を開ける係で一瞬先の未来を知覚する概念能力をもつ勝野・丈治がすっとんきょうな声を上げて外につながる扉を開けた。
外で周囲を見渡すと、視界の届く範囲どこまでも遠くまで桜の花びらが降っている。
ただ桜の花びらが2倍の密度で降っているのは、半径5メートルの範囲だ。
「京太郎くん……」
「京太郎くん? 一人の身体では、ないのでごわすから……」
「あれれ? おかしいですね? フフッ」
「遠くの桜の花びらが降っているの、止められないんですか? 部屋を貫通して遠くまで降っているとなると、全員が口テープをして眠って鼻が花びらでふさがれるたびに起きることになりませんか?」
「フフッ。鼻だけに花びらで! フフッ」
「いや、笑ってないで! 一番槍の丈治の言ってる事は、笑い事ではないと思うよ?」
「じゃあ、止めれるかやってみますね! フフッ。はっ! よっ! とりゃ! ……。ダメですね。無理でした!」
「京太郎くん、猫屋敷・キナコちゃんの『なかよし、ぞうふくびーむ! ビビビビビ!』禁止ね!」
「そんな! あんまりです!」
「(中略たくさん)「一人の身体では、ないでしょ?」(中略たくさん)」