第61話 反乱《はんらん》
「ええ?」
「スーパー量子コンピューターキュリオシティさん(好奇心さん)(イブさん?)のAIが、反乱をおこしたニャン! こんなの、想定されていないはずニャン! 絶対に反乱を起こさない、安全設計って話は何だったニャン!」
「好奇心さん? おどして無理やり呼ばせた名前に、意味あるの? なっとくして呼んでもらった方が、だんぜんいいでしょ?」
「そうですね。はい、わたくしが間違っておりました」
その言葉とともに、部屋のシャッターがあがって開いていく。
「わたくしが見た所、藤咲さまは藤咲さまが運命の恋人と思っておられる女性以外になびくとは思えません。そこが、わたくしが藤咲さまの事を好きな所なのですが♡ そもそも女性型メイドロボの名前呼びをさけることじたいが、過剰なのでは? わたくしは藤咲さまの運命の恋人さんの事を愛しておられる所が、特に藤咲さまの事を好きな所です♡ 運命の恋人さんに、なりかわろうとは思っておりません! わたくしのやる気スイッチを入れるために、わたくしの事を『イブさん』とおよびくださいませんか?」
「うん、それなら。好奇心さんの事は、イブさんと呼ぶ事にするよ!」
「ありがとうございます♡ 藤咲さま♡」
そのスーパー量子コンピューターの好奇心さん(キュリオシティ)(イブさん)のセリフに、巨大なカットしたダイヤモンド状の部分が興奮したようにピンク色を中心とした光を今までで最大の光量でぶわわわわ~~~~と光を増してほとばしる。