第55話 富田林《とんだばやし》さん
「それはそうと猫屋敷さん、筆頭管理者アカウントをもらいに来ました!」
「斗真くん♡ 猫屋敷・キナコちゃんの事は、キナコちゃんと呼んであげてくださいませ♡」
「なに? イブさん? 何でいきなり、名前呼びなの?」
「さっきゴマちゃんの発案で、斗真くんと呼ぶ事にきまりました♡」
「ああ~~。悪いんだけど、イブさんは今までの呼び方にもどしてくれる? それに聞いた話、猫屋敷・キナコちゃんは人間なんでしょ? 僕さっきの話で、『人間の女性とは仲良くなり過ぎないように気を付けている』って言わなかったっけ? 僕が好きになった女性の事はなぜか初めから名前にちゃん付け呼びをしてたんだけど、ビックリするぐらい急速に仲良くなったんだ! だから異性を名前呼びすることの危険性を考えて、猫屋敷・キナコちゃんの事はフルネームか猫屋敷さんと呼ぶ事にする!」
「おいどんたちは、斗真くんと呼んで良いでごわすか?」
「いいよ!」
「斗真くん! おいどんの事は今まで通り、山田富士と呼んでほしいでごわす! お気に入りのキラキラネームでごわすから! どすこい!」
「わかった! 山田富士さんね!」
「フフッ。斗真くん! 僕の事も、京太郎くんとおよびください!」
「京太郎くんね! わかった!」
「斗真くん! この俺。一番槍の勝野・丈治の事は、一番槍の丈治とよんでくれ!」
「はいはい! 一番槍の丈治ね!」
「斗真くん! タマチャンの事もせっかくだから、閃光猫パンチのタマチャン!とよんでほしいにゃ!」
「はいはい! 閃光猫パンチのタマチャン!ね!」
「藤咲さま♡ では、わたくしの名字を富田林にしますので。わたくしの事は、富田林・イブもしくは富田林とおよびください♡」
「たすかるよ! 富田林さんね! 所でどこから出た名前なの?」
「わたくしの量子コンピューターの開発者が、富田林・源内博士なんです♡ 藤咲さまが世界樹にしたスーパー量子コンピューターを開発して守っていた所を、仲間になったと聞いております♡」
「仲間っていうか、うん……」
「藤咲さまの言う所の、忍耐さんの筆頭管理者アカウント持ちなんですよ♡」
「それは、大丈夫なの?」
「何がですか♡」
「いや、なんでもないです」