第45話 100パーセントの確率でやってるのにゃ!
「フフッ。そうですねぇ。逆に聞きますけど、藤咲さんは今どんな概念能力をもっていますにゃ?」
「危険感知?と念動力と反射神経? 危険感知は、感じた危険を五感と六感で認識して。たぶん反射神経も、概念能力だと思う。念動力は、弾丸の雨を弾き返したりスーパー量子コンピューターにログインしていない状態ではゆっくり空中移動したりかな? あと概念能力じゃないかもしれないけど、発勁も使えるにゃ!」
「フフッ。発勁はどこから見ても、概念能力ですにゃ!」
「そうでごわすにゃ! 山田富士も闘気を使えるでごわすが、概念能力でごわすにゃ!」
「いやだけど、僕が新社会人のときから使えるにゃ!」
「フフッ。概念能力ですにゃ! これでインターネット無線接続装置の脳移植前から、世界改変されていた証明になりますにゃ!」
「いや、違うにゃ! 僕が新社会人として入ったスーパーマーケットの水産部門で冷凍の鮭を包丁で輪切りにしてたんだけど、他の人が両手を使って切っている所を僕だけが片手でスパスパ切ってたにゃ! 冷凍の鮭を室温で少し溶かして包丁の刃が食い込むぐらいにして切るんだけど、僕が一番硬い状態の鮭を切れて。なおかつ僕だけが、片手で切れたんだよ。片手で切ると包丁を入れる角度が両手で切るよりも自由になって、僕の切った輪切りの鮭は切り口が大きく見えてすごくよく売れたにゃん!」
「勝野・丈治の耳には、概念能力の証明のように聞こえますにゃ!」
「いや、ちがうにゃ! 全身の体重移動をクリティカルヒットのタイミングでつたえるのを、100パーセントの確率でやってるのにゃ! 藤咲・アルヴィン・斗真の発勁は、科学にゃ!」
「フフッ。藤咲さん? ぼろを出しましたね! そんなの概念能力の、1万倍は難しそうじゃないですか! 概念能力以外、不可能ですにゃ! 第一何でそんなことが、概念能力以外で出来るのにゃ!」
「いや。藤咲・アルヴィン・斗真は1回目の精神病院入院の時に小説を書くためのパソコンの練習のつもりで電子ピアノをずーっと弾いてたのにゃが、ピアノの先生をしていたと言う入院患者さんの話では僕の習得速度は通常の3倍だという話にゃのですにゃ! 僕が『両手で弾くから習得速度2倍!』と言ったら、『いや、3倍! 理由はわからないけど』と言われていたにゃ! それに34才の時に運命の恋人と思えるぐらいなかよしになった19才の女性と僕が無職の小説家志望だった事とその女性の女としてのゴールデンタイムが始まることもあり、将来の約束をせずに両片思いで別れた影響で低い声しか出なくなって男性曲すらカラオケで歌えなくなるまで『1回聞いたことのある日本語歌詞の男性曲なら、大体歌えると言う特技』を持ってたこともありたぶんリズム感が良いんだと思うにゃ!」
「フフッ。藤咲さん? 話せば話すほど、チート能力が出て来るじゃないですか! そんなの世界改変以外の、なんだっていうにゃ!」
「ちがうにゃ! 発勁は、科学にゃ! 概念能力ではない、発勁はありますにゃ!」