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第4話 友達になれそうな調子のいい男
「よお! 兄弟! あんたの無双ぶり見てたよ! あんた凄いな! 戦場帰りかよ!」
「いや、昭和レトロの早打ちガンマンゲームを子供の頃1週間やったぐらいだ! 銃を撃ったのも飛んでくる弾丸を見てからよけたのも念動力で弾丸をはじき返したのも、はじめてだ! これも、世界の改変か……」
「はは! あんたも冗談を言うんだな! 安心したよ!」
「いや? 冗談ではないんだが?」
「冗談でなくて何だって言うんだよ! 人間には飛んでくる弾丸をよけたり念動力ではじき返したり、できないだろ?」
「まあいい。それより右の小道の先にある核融合炉のとなりのピラミッドパワーセンターに、スーパー量子コンピューターが置いてあるそうだ!」
「そんな所に置いてあったのか! すぐに連絡するよ!」
と言って調子のいい20代前半の男、勝野・丈治はスマホで連絡を取り始めた。