第32話 人事を尽くして、天命?を待つ!
◆◇(4時間後)◆◇
「うん! これで発注の基本はできてるね! 後は発注日に次の発注日の商品が来るまでの必要数量以上あきらかにある場合は、計算を省略してかかる時間を減らせると思うけどがんばってね!」
「はい! 発注時間がいつもの10倍もかかってしまったのに、お付き合いいただきありがとうございました! きっとこれで、妻と仲良し夫婦になれると思います! では! インジェニュイティ(想像力さん)に有線接続出来る所に案内します!」
◆◇◆◇
「あの……。藤咲・アルヴィン・斗真さま?」
倉持・丈之さんが、歩きながら話しかけてくる。
「なに?」
「斗真さまは、発注をAIから人間が勝ち取った事をどう思っておられますか?」
「悲劇だね!」
「やはり、そう思っておられるのですね……」
◆◇◆◇
「それではわたくしと一緒にインジェニュイティ(想像力さん)に有線接続ログインをして、藤咲・アルヴィン・斗真さまの意志力強度とインジェニュイティ(想像力さん)の疑似的な意志力でかけ算した意志力強度でわたくしの精神を20年前に送ってください!」
◆◇◆◇
倉持・丈之さんを20年前に送ると、いつの間にか倉持・丈之さんの隣にニコニコとした表情の魅力的な40代の女性が現れ倉持・丈之さん事態もニコニコとした魅力的な表情に変わっていた。
「うまくいったようですね?」
「いえ! 発注の速度は、あまり早くなりませんでした!」
「その割には……うまくいっているように見えますよ?」
「はい! これを言うと、わたくしの無能を宣伝するようで恥ずかしいのですが。教団購買部経営者一族の権力を使って、理系信者を雇い入れ発注のしかたを教えて任せ。同時に教団の祈とう師としての立場を使って、『AIに発注を任せなければ、悲劇が起こる!』と言い続けて日本の法律を変えました。たかが発注がうまくできないだけで法律を変える必要はないと言われるかもしれませんが、妻もわたくしも文系出身で暗算を苦手としておりこのような手段を取りました。申し訳ありません……」