第27話 集まった仲間たち?
寝間着のままリビングへ行くと、拳銃と自動小銃で武装した日名川・京太郎とスイッチの付いた長めのマイナスドライバーをもったタマチャンといつも通り髪を結って浴衣を着た山田富士とフェアリーたちが見ていた戦争映画を一時停止して、桜の花びらが舞う中こちらを一斉に振り返った。
「いつから来てたの?!」
「僕は、深夜3時ごろです!」
「タマチャンは、深夜1時ごろにゃ!」
「おいどん、5時ごろでごわす!」
「タマチャン、なんで僕を起こさなかったの?」
「キナコちゃんが言うには、『藤咲・アルヴィン・斗真さまはこれから大規模な世界改変の復元と言う全能力を振り絞った大仕事が待っているので、万全の体調で挑めるように起床時間まで待って朝食を食べてから各地をまわるようにするのにゃ!』だそうにゃ!」
「なんで、深夜1時にここに来たの?」
「敵の暗殺者から、おみゃあをまもるためにゃ!」
「そうなんだ? タマチャン! ありがと!」
「良いってことにゃ!」
「日名川さんは?」
「深夜2時ごろに、顔に積もった桜の花びらでむせて起きたんです」
「え? 世界改変と関係なくない? あんた、いつもそうなの?」
「口テープをせずに寝ると口に花びらが入るので口テープをして寝るんですが、運悪く鼻もふさがれると毎回起きますよ?フフッ」
日名川・京太郎が、おかしそうに笑っている。
「あんたも大変なんだね。それで山田富士さんは?」
「おいどん、落ち担当でごわすか?」
「落ちじゃなくてもいいよ? でも出来れば、落ち付けて!」
すると山田富士は、ソファーに突っ伏して両腕で顔を覆い叫びだした。
「おいどん。こんな格好と口調でごわすが、色物じゃないでごわす! みんな、わかってくれないでごわす! 落ちなんて思いつかないでごわす! うわー」
「ブラボー! 山田富士さん! ブラボー! 落ちてる落ちてる! 落ちに立候補した時は心配してたけど、落ちてるよ!」
僕が拍手喝采で祝福すると、日名川・京太郎とタマチャンとイブさんも眉毛を曲げながら拍手する。
すると山田富士が、むくりとおきあがって。
「おもしろかったでごわすか?」
「うん! 自分で落ちに立候補した割には、ちょっと弱いような気もするけど」
「おいどんの持ちネタなんでごわすが……。あまりおもしろくないでごわすか……」
「いやいや! おもしろかった! 努力賞あげちゃう!」
「努力賞って、何もらえるでごわす?」
「お遊びの賞だからあんまり大したものはあげられないけど、ほしいものってある?」
「藤咲・アルヴィン・斗真メガネコレクションの中から、1つ欲しいでごわす!」
「ええ? そんなのでいいの? じゃあ、一番新しい……」
「いえ! 一番古いのがいいでごわす!」
「ええ? 壊れてるよ?」
「それがいいでごわす!」
「じゃあもうしわけないから、賞状も作ってそのうち渡すよ!」
「ありがたき幸せでごわす! ごっつあんです!」