表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/103

第25話 息《いき》をするように、世界改変する疑惑



「学力をつけても、大学へ行くお金もないしね……」

「それもあるしそもそもの話、小学校入学して宿題とか勉強とか親として監督してやらせることをせずに。僕が宿題を全部無視して出さずにいるのも勉強をしないのも書道教室しょどうきょうしつをほぼさぼっているのも、怒りもせず『放任主義ほうにんしゅぎだ!』とか言ってドヤ顔で育児放棄いくじほうきと言う虐待ぎゃくたいをしておきながら。中学生になって成績で順位を付け(つけ)られるようになると、ゲーム禁止テレビ禁止昼食のインスタントラーメンに卵を入れるの禁止そして殴って(なぐって)おけば勉強するようになると思うと言う。勉強嫌いの中の勉強嫌いを作る、見本みたいなことをされたんだ。ちなみにエリートの家では子供が言う事を聞くように小さい頃から一緒に遊んだり約束やくそくを守ったりご機嫌を取ったりしているから、子供が言う事を聞くようになるらしいけど。そう言うことは、いっさいなかった! 算数や理科で、100点を取り続けようがほめられることもなく。漢字の書き取りのテストで、0点を取り続けようが怒られることもなく。ただ成績で順位を付け(つけ)られるようになると、殴られ続ける。べつに殴られて勉強をするようになったなんて、実績じっせきもないんだよ?」


「話が横道にそれたので戻しますが藤咲ふじさきさんが前の話で主張していた理論、もう実際にそうだったのか証明する方法がないですね」

「ああ、もう僕に世界改変されて『夜に雲が出ると、昼間の熱が宇宙に逃げていきづらくなる』世界にされちゃってるって事?」


「それもですがヒートアイランド現象も、世界改変の結果かなって……」

「ええ? インターネット無線接続装置の移植義務化前だよ? 違うでしょ!」


藤咲ふじさきさんは知らないのかも知れないですが、『藤咲ふじさき・アルヴィン・斗真とうまさんのスーパー量子りょうしコンピューター世界樹化改変事件せかいじゅかかいへんじけん』から世界中のあらゆる組織のあらゆる人間がスーパー量子りょうしコンピューターの世界樹化せかいじゅかに挑戦してことごとく失敗しているんです。スーパー量子りょうしコンピューターを他の物に改変すること自体が出来ないらしくて、量子りょうしコンピューターには疑似的ぎじてきな意志力があり自らと自らの存在を成り立たせる発電機とその職員ぐらいまでを自己防衛じこぼうえいしているそうです。ちなみに僕も107才の外見から20才の外見に若返った意志力強度を見込まれてスーパー量子りょうしコンピューターの世界樹化せかいじゅかに挑戦したのですが、全く何の変化も起こせませんでした。つまり藤咲ふじさき・アルヴィン・斗真とうまさんの意志力強度はとびぬけていて、インターネット無線接続装置の移植義務化前から細かい世界改変をおこしていたのではないかと世界中が疑ってるんですよ?」

「ええ? ひどい! 言いがかりだ!」


「つまり……おいどんの存在も世界改変の結果なんでごわすか?」

「「うぅ~~ん?」」

 山田富士やまだふじの発言に僕と日名川ひながわ京太郎けいたろうが考え込むと、ナミアゲハの羽の方ちゃんが。

「ドンマイ! きっと、山田富士やまだふじさんだけじゃないよ!」

 と言って、山田富士やまだふじに輝く笑顔を送った。


「どちらにしろ、スーパー量子りょうしコンピューターからのログアウトは忘れないようにしましょう! わかりましたか? 藤咲ふじさきさん!」

「まあそうかもしれないけど、前からログアウト忘れないようにしてるじゃん!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ