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第16話 蘇我野《そがの》・オルカ



「銃を買えるようになったのは蘇我野そがの・オルカが『人を襲う熊に野山をうろつかせているなんて、くるっている!』と言う意見を通した事で、蘇我野そがの・オルカとその遺伝子強化型クローンの訓練に熊の駆除がふくまれたからなんですけど……」


「ええ? その結果、日本の熊が全滅してその他の動物が増えすぎ(ふえすぎ)猟銃所持者りょうじゅうしょじしゃ増えすぎ(ふえすぎ)て、銃犯罪じゅうはんざいが熊被害とは比べ物にならないぐらい増えてる(ふえてる)じゃん! 何でも暴力的ぼうりょくてきな方法で解決しようとする独裁者気質どくさいしゃきしつの高い人たちはとんでもなく致命的ちめいてきな失敗をすることが多いけど、そんなのはやる前に少し考えるか周りに聞くかすれば避けられた失敗なんだよ? 僕の親は僕が小学校に入学したころ基本的な『子供に勉強や宿題をやらせるために、手を尽くす』と言う事をせずに、『放任主義ほうにんしゅぎだ!』と言って得意げにしていたけど。僕が中学生になって順位を付け(つけ)られるようになると、殴って(なぐって)勉強をさせようとすると言う勉強嫌いを作る見本のようなことをされたんだよ? その他にもゲーム禁止テレビ禁止昼食のインスタントラーメンに卵を落とすの禁止と、無気力な廃人はいじんを作る方法みたいな事をされて。中学生3年間と高校生3年間の制服を買う時も冬制服は冬制服と冬夏兼用ズボンのそれぞれ1着ずつしか制服を買わずに、冬制服とズボンを全く洗ってもらえなかったんだよ? 僕も無気力状態だったんだけど、昼食のインスタントラーメンに卵を入れるのさえ禁止されて家に友達を呼ぶと友達にすらにらみつけるような態度たいどをとるような継母ままははがいるような家で制服を洗ってくださいとは言えなかったんだよ? 一応子供が自主的に勉強するような家ではどうしているかと言うと、エリートの家系では勉強をさせると言う発言力を稼ぐために小さい頃から子供と遊んで信頼関係をきずいてきているから子供は言う事を聞いて勉強や宿題をするんだよ? いくら虐待ぎゃくたいをされ続けた独裁者どくさいしゃ暴力ぼうりょく家系かけいに生まれたからって、まともな方法は考えたり聞いたりすればわかることなんだよ? 放任主義ほうにんしゅぎと言う主義は存在しない、放任主義ほうにんしゅぎはただの虐待ぎゃくたい! 子育てで殴るのもゲームを禁止するのもテレビを禁止するのも洗濯をしないのも、全部虐待(ぎゃくたい)!」


虐待ぎゃくたいについてはそうかもしれないけど、蘇我野そがの・オルカが天才だと言う事実じじつは変わらないでしょ?」


「いいや! 僕が新社会人になって虐待ぎゃくたいから解放された時、『何で休みとかあるんだろう?』ってぐらいのやる気をもって仕事してたんだけど。あるとき会社の上層部じょうそうぶから業績ぎょうせきが悪いから業務改善案ぎょうむかいぜんあん検討けんとうするように言われたらしくて、会議でサービス残業をするように決まったんだけど。そのサービス残業で、僕のやる気はそこをついてね。人事異動でそこの店よりのんびりとした店に異動になってからも、僕のやる気は回復せずにね。会社を辞めて最低限の生活費と本代を稼ぐ(かせぐ)だけの無気力アルバイト生活を20才ごろから34才ごろまで続けたんだ……。サービス残業を提案したり命令したりすると言う事はそれぐらい、破滅的はめつてきな裏切り行為なんだよ! 従業員から見ても、裏切り! 会社から見ても、裏切り! 社会から見ても、裏切り! でもサービス残業を命令してやる気が底をつくなんて、少し考えるか聞くかすればわかることなんだよ? 解らないのは、暴力的ぼうりょくてき独裁者気質どくさいしゃきしつの強い人間だけ! よって暴力的ぼうりょくてき独裁者気質どくさいしゃきしつの強い人間に、天才と言う言葉は当てはまらない! 良くて、秀才しゅうさい!」


「その、天才サイコパス幼稚園児の蘇我野そがの・オルカが近くにいた事もあり。 それから10日ほどの間に、猫15匹・大型犬1匹・うりぼう3匹・タヌキ5匹・アライグマ6匹・鹿1匹・モグラ1匹の死体を見つけてノストラダムス2世の周りに埋めた(うめた)んだけど……」


「ダウト! 小学生1年生が、大型犬やうりぼうや鹿を運べないでしょ!」


「ちょうど近くに、手押し(ておし)ぐるまがおいてあって……」


「まあいいや、秀才しゅうさいサイコパス幼稚園児の蘇我野そがの・オルカが出た今となっては、手押し(ておし)ぐるまなんて些細ささいな事だし……。それにしても、モグラまで殺されたんだね?」


「そうだね。その辺は天才サイコパス幼稚園児の蘇我野そがの・オルカの考える事だから一般人には理解不能なんで、直接聞いてもらえたら良いのではないかと……」


「それで、続きは?」


「死体を埋める(うめる)たびにその桜の木の花が咲いていって全ての穴が死体で埋まった時、タイミングを見計らっていたように満開の桜になってね。その満開の桜は周りの桜と比べるまでもないほど、素晴らしく美しい桜になってね。ノストラダムス2世の死の事もあって、その美しい桜の花と舞い落ちる桜の花びらを見ながら止まらないなみだを流し続けたんだ……」




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