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第1話 どんな形でさえ夢は叶った

 小学生のころ、俺はRPGが好きだった。

 

 自分が特別な勇者だと選ばれ、数々の試練を突破し、悪の親玉である魔王を倒す。決して自分ではできるはずのないことのため、それを自己投影してまるで自分が勇者になったかのような気分になることが気持ちよかったからだろう。


 正直今でも夢に見る。自分が勇者なんて贅沢は言わない、その中の何かでもいいからいられたらいいな、、、と


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


4月10日、今日は大学の入学式、式は10時から始まるとのことで前日に早めに7時に起きようとアラームをかけておいたはずがスマホの充電が切れていてまさかの不発、起きたのはまだ急げば間に合う時間でギリギリセーフかとおもっていたら電車が遅延している模様。


「はあ、、、そろそろこの体質治んねえのかなぁ、、、」


 ちなみに、この【体質】とはもう察しが付くかもしれないが俺はほかの人より不運な体質なのだ。不運って言ってもよく思い込みが過ぎるんじゃ?とかそこだけしか見てないから不運に見えるだけなんでしょ?ってよく言われるがじゃんけんをするとたいてい納得してもらえる。俺はまず不運のせいにしないと動きの癖をすべて無くし、タイミングのずれも一切なく、無表情で挑み、相手に百パーセントの運勝負までもっていく努力をしたうえで勝ったことが一度もない。なんならあいこだって百回に一回ある程度だ。ここまでくるともう思い込みの範疇は超えているといってもいいだろう。


 そして、最近になって俺の不運度が上がってきている気がする。なぜならこの体質で電車に乗ると大体痴漢だと叫ばれるから両手をつり革にぶら下げることで回避してきたのだが、しっかり両手つり革だったうえで、今、こうして何故か、痴漢だと叫ばれ、駅員さんに睨まれてるんですよね。。。あぁ世界って、、、無情、、、


 その後何とか誤解は解け、解放されたものの、すでに時刻は11時、


 (どうせ行ったところで終わってそうだしな、、、なんかいろいろ萎えたし歩いて帰るかぁ、、、)


 1日に2度も痴漢に疑われるのも嫌なため、歩いて帰ることにする、時間にして2時間程度、最近運動不足だったのでちょうどいいだろうと思っていたら矢先、


 「危ない!!!」

 と急に上から大きな声が聞こえてきた

 「え?」

 見上げると大きな花瓶が落ちてきており、それは、、、


 俺の目の前をかすめていった。


 いくら不運な体質とはいえ、死んでしまうレベルのものは今までなかったため今回は流石にびっくりした、だが本当に不運ならあの声掛けもないのでは?


 (つまり、、、俺の運気は戻りつつある、、、?)


 と思い、さすがに死ぬレベルのものはもうないだろうなと高を括っていたその時目の前から来た推定時速120kmのチャラそうな男たちが乗っていた車にあっさり撥ねられてしまった。


 (前言撤回、俺の運気はさっきので使い切っただけだったみたい、、、だ、、、)


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


「あれ、、、生きてる、、、?、、、わけないか、、、こんなとこ明らかに俺の知ってる日本にはねぇもんな、、、」


 目を覚ますとそこは洞窟のようなところ、壁に等間隔で穴が開いており、そこに直接炎が置かれているような感じで明かりの役割をしているようだ。


「あれはなんでずっと燃え続けられんだ?、、、てか俺のバッグどこだ、、、?」


 いろいろ大事なものも入っているため見つけようとあたりを探すが見当たらない、どうやらここには服以外俺のものはないみたいだ。が探す過程で小さな宝箱のようなものを見つけた。


「なんだこれ?正直食べ物とかだったりするとめちゃめちゃ助かったりするんだが、、、」


 そう祈り開けてみたところ、中から出てきたものは、、、[はずれ]と書かれた紙切れだった。


 「、、、、、、、、は?」


 俺は地獄まで来て運が悪いみたいだ。


 これ以上近くには何もなさそうなため周りの探索でもしようかと思ったとき、


 「あなた、、、どうやってそんな装備でこの階層にいるの、、、?よく生き残っているわね、、、」


 そこに現れたのは、魔法使い、僧侶、戦士、武闘家のような見た目をした、まるで俺の夢見たRPGの世界のような人たちがそこにいた、これは俗にいう異世界転移というものをしたんじゃないかと一人で勝手に喜んでいると、

 

 「あら?もしかしてそれってスキルボックス?どうしてそれがこんなところに、、、」


 「?」

 「もしかしてこの箱のことを言ってるのか?ちょうどいいから色々教えてくれないか?俺何故か知らないけど気づいたらここにいてさ、この世界のことなんも知らないんだよね。」


 「もしかしてあなた、、、この世界の人じゃないのね。」


 「まあ丁度休憩しようとしてたところだし別にいいわよ、私も異世界の人と話すの自体は初めてだからいろいろ気になるしね。」


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 つまるところ、ここはやはり異世界という認識は間違ってはいないようで、異なる世界から人が現れることは数年に一度起きていることらしい、この世界はよくあるRPGと同じような感じで、世界を脅かす魔王がいるためどうにかしないといけないらしい。


 「あなたがさっき持っていた箱はスキルボックスって言って使えるスキルが書かれてるものでね。基本的に役職が決まると同時に協会から渡されるもののはずなの。だから普通持ってるはずもないしダンジョンに落ちてるはずもないんだけど、、、」


 「なあ、俺のスキルボックス?とやらにはなんか[はずれ]って書いてあったんだがそんなこともあるのか?」


 「はずれ?そんなの初めて聞いたわね、、、無職の人は白紙が出てくるはずだし、、、ねえ一回ステータスを見てみてくれない?ステータスっていえば見えるようになると思うから。多分自分の役職もわかってないでしょ?はずれっていうほどだし無職だとは思うんだけど、、、」


 「まじか、、、」

  

 せっかくの異世界なのに無職はなんか悲しい気がするが、、、何かあれと祈ることしか俺にはできない


 「、、、ステータス!」


 そう唱えるとおそらく自分にしか見えていない自分のステータスがそこには記されていた。年齢、体重、なども載っており、どうでもいいものは載せんでもええやろと思っていると、

 

 役職:勇者


 自分のステータスにそう書いてあった。


 「俺、勇者なんだ、、てさ」


 「嘘!!じゃああなたが、、、次の、、、!?」


 だがその喜びも束の間、その下のスキル欄にはこう書かれていた


 スキル:はずれ

  

 「、、、、、、」

 「はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

 

 どうやら俺は、、、異世界でもついてないみたいだ。

 

 




 


ここまで見た方がいるかわかりませんが見てわかる通り初心者ですので、、正直な感想とアドバイス色々してくれたら嬉しいです。

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