不思議ナ夢
ブリトーがだいすき
空を飛ぶ鳥、風で揺れる木、交差点を渡る人々
いつもの日常だ
しかし、そんな日常に満足していない人もいる
橘美咲は退屈していた
変わらない景色や、回る世界に
受験を控えた1月に、ベットで寝転がりながらそう思った、なんでこんなにつまらないのだろう、受験自体も元々頭がいい方で、学力推薦を貰っていたので、することがなかった
「つまんないなぁ...」
そう口にしてしまうほどには退屈だった
(屋根の上で風でも浴びようかなぁ...)
私の部屋は2階にあり、窓を開けたら下に1回の屋根があるため、屋根の上に乗るのは容易く、いくらか注意されたが、こういう退屈な日にはいつもそうする
「うわ、さぶっ」
流石に冬だったので、当たり前だが寒かった、部屋中はヒーターの暖気で包み込まれていたため、油断していた
「やっぱ戻ろ...こんなのアホだよ...」
そう思い窓に歩み寄ろうとした、その時
屋根が冬の風で凍結していたのか、私の足と摩擦し昔のギャグ漫画のようにツルッと滑った
「あっ!」
そのまま私は屋根から足が浮いた、この落差と言えど頭から落ちたら完全に死ぬだろう、私は体の角度を変えようと思ったが、それはもう出来なそうだった
(あぁ...なんでこんなにバカな死に方を...)
私は落ちながら深く後悔していた、人間は落ちる時に助かる可能性を探すためゆっくり落ちているように見えるとどこかネットの海で見つけたことがあるが、それは本当のようだった
(ごめんなさい...お母さん...)
こういう時、意外とパニックにならないものだ...
頭から落ちていき...最後は強い衝撃で意識が一気に消えた
「ハッ!?」
目を覚ますと車の中だった、どうやら夢だったようである
「どうしたのよ美咲、急に大声出して」
どうやら目を覚ます時の声でびっくりさせてしまったらしい
「いや...なんでもない...」
私はそう言って、目にぶらさがっていた崩れかけの眼鏡を直した
「も〜びっくりしたじゃない、急に大声出さないでよね」
「ごめーん...」
(なんかリアルな夢だったな...夢の中では本当に死んでたりして)
そんな有り得ない事を考えていると
「もうすぐ目的地着くわよ、ほらお父さんも起きて」
そう言って母は助手席に座っている父の肩を揺らす
「んぁ...すまん...寝てたか...」
そうだ...私は引越しの途中だったんだ、そうそれはこの街...
「ほら、見えてきたわ、田園が」
初投稿です、作者は国語の評価が2だった事もあり、余り日本語が上手くありません、是非、この作品を応援してください