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68話 味方になれば、おっぱいの半分をやろう


 しばらくテクテク歩いていると、平民街を抜けて職人街に辿り着いた。職人街も他の2つとはまた違った風情があり、言葉に表すならば『雑多』の一言に尽きる。


 職人街と言っても、その実情は貴族と平民以外という意味だ。鍛冶屋や道具屋などは当然として、何でもゴチャマゼで売っている露店の列や、盗賊みたいな男がタムロしている大衆酒場など……まさに何でもアリなカオス空間が出来上がっていたりする。


 店頭に立つ呼び込みも、平民街とは完全に別物だ。「買うだけで運命力アップ!」だとか、「うちのビールは1杯目10Gだよ! ただし食事をひとり1品注文しろよ!」など胡散臭い売り文句を垂れ流している。どう考えても怪しい。


 それ以前に、巨乳のチャンネーがいないから解散!


 ということで、むさ苦しいオッサンやガタイのいいオバサンの客引きを(かわ)しつつ、冒険者ギルドがある方向に向かっていると――――。



「晴明さ――――ん!」


 遠くでブンブンと手を振る女性の姿が見えた。


 ウェーブのかかった栗色の髪を肩の位置で揺らし、おっとりした顔立ちにチョコンと小さな丸メガネ。何より目を引くのが、手を振るごとにブルォンブルォンと跳ねまわるエベレスト山脈(Eカップのおっぱい)……そのエベレストを無理矢理押さえつけるように、黒いウェイター風の冒険者ギルドの制服を着ている女性。俺の専属受付嬢になったエイミーさんである。


「お待たせしました!」


「いえいえ――! 全然待っていませ――きゃあ!」


 どうせ冒険者ギルドの前に立っているのだから待っていればいいのに、なぜか手を振りながらコチラに走り寄ってきて、しかも何もないところで(つまづ)くエイミーさん。


「どうして近づいてくる!? そしてコケる!? ちょあああああああ!」


 急いで駆け寄り、スライディング気味に身体を地面とエイミーさんの間へ滑り込ませる。現状の全プレイヤーで最高位のレベルは、きっといまこの時のためにあったのだ!


「ぐえっ! うぼぼぼぼぼぼぼ」


「うぅ、すみません晴明さん」


 なんとかエイミーさんを受け止めることに成功したが、俺の身体はエイミーさんと地面でサンドイッチされてしまった。そして顔に覆い被さる、特大のマシュマロみたいな感触。


「エ、エ、エベレストボボボボボボ!」


「いやん! 晴明さん、くすぐったいですぅ! えいっ、えいっ♪」


 なんとかもがいて顔を出すも、すぐにグイグイと胸部へ引きずり込まれる俺の顔。おっぱいの海を息継ぎしながら泳いでいるようだ。こんなの確信犯じゃないか! ラッキースケベ基本法違反だぞ!


「晴明さん、どうですか? わ、わわわ、私のおっぱいは?」


「うぼぼぼぼぼ……こ、こいつは、ケルベロスの数倍つえぇぜ。ラスボス級でボボボボボ」


 俺はついに辿り着いてしまったのだ、このAFOのラストステージへと。灯台下暗(とうだいもとくら)しとはこのことで、こんな身近にラスボスがいたなんて……。



『よくきた、安倍晴明よ。ワタシが、巨乳のなかの巨乳、エイミーだ』


『クッ……! そんなデカイ乳をぶら下げていようとも!』


『ワタシはまっておった。そなたのようなドスケベがあらわれることを……もしワタシの味方になれば、おっぱいの半分を安倍晴明にやろう』


『なっ……!? おっぱいを半分……!?』


『どうだ? ワタシの味方になるか?』


『半分と言わず、全部ください!』


『強欲なドスケベよ……よかろう、おっぱいの全部をやろうではないか!』


『ありがたき幸せ! うぼぼぼぼぼぼ』


『おまえの旅はおわった。さあ、ゆっくりやすむがよい! わあっはっはっはっ』


『キングキング陛下……世界平和じゃ、おっぱいには勝てなかったよ……』



 TO BE CONTINUED……。



「いつまでやっておるか、ヘンタイども」


「「あいてっ」」


 モミジのチョップによって現実に戻される俺とエイミーさん。


 よかった……俺のゲームはまだ続いていたんだ……。


「エイミーはときどきまわりがみえなくなるのぅ」


「あっ!」


 完全に注目の的となっている俺達。特にプレイヤー達の視線が痛い。エイミーさんに向けられた視線は、主に羞恥や呆れなどで、「まったくエイミーさんは」みたいなニュアンスだろうか。


 対して俺に向けられた視線は、殺意と殺意と殺意、おまけに殺意と殺意だ。いつリアルオニゴッコinアルヒドのラウンド2が始まってもおかしくない。


「と、とりあえず! ギルド本部に入りましょう!」


 表情をキリリと直し、外れたボタンを直しながらズンズン歩いていくエイミーさん。取り繕ったところで今更感が凄まじいが、本人はごまかせたと思っているらしいので、みなまでは言うまい。


「俺達も行くか」


「そうじゃな、ヘンタイ」


 うっ、モミジの視線が痛い。


 今回は事故的な要素が大きかったとはいえ、おっぱいに敗北したことも、また事実である。最近モミジに助けられてばかりだし、心配させないためにも、ちょっと気を引き締めていかなければ。


 俺は対おっぱい戦略を考えながら、頬をぷっくりと膨らませて歩いていくモミジの後に続き、『冒険者ギルド アルヒド王国本部』へと入っていくのだった。


 

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次回は木曜日に更新予定です~!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] エイミー様エイミー様、お仲間どころか奴隷になりますので私めにもお恵みを…… 汝、右のおっぱいを吸われたら左のおっぱいをも向けなされ……_(:3 」∠)_ [一言] 嫉妬するモミジちゃんマ…
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