第44話 島の魔物討伐?
あれだけ観まくったし読みまくったけど、結局時間移動魔法は実現できなかった。なんか創作魔法のそこらあたりの加減がわからないよね。魔法大全の「できるものはできる、できないものはできない」との記述通りではあるけれど。ちなみに出来ないことはやってみないと分からないので、実験施設は作って良かったと思う。
あ、ついでに言うと、僕の身体能力の向上はできたけど、記憶能力と学習能力の向上はできなかった。これからも試行錯誤していくしかないな。人体実験で副作用がないというエビデンスは得られたし。
さて、結局細かいコントロールを習得しながら追加12名も拘束を解いてる。総計13名。今は絶対服従ではなくて、敵対心を無くしている。仲間というか信頼できる先生ポジションに収まっている。記憶改ざんも今やっている僕に対しての対応のようなのは上手くいったけども、1号と2号を敵対させるとか細かくは難しかった。記憶消去は期間指定で可能。
人道的にかなりひどい実験をしたけれど、記憶消去と魔法をかける前にアンドゥで戻すなりなんなりして、初期から大きく逸脱しないようには気を遣っている。なので最終的にアンドゥで実験直前の状態に戻した後に、現在の状況に疑問を持たせないようにして、僕が先生ポジションに収まっているというのが現状。これ魔法というより催眠術っぽいな。
ちなみに粗野な盗賊であることは変わりない。いろいろやったけど、人道を鑑みて、性格も元に戻しているから。おそらくこれからはよほどのことがない限り、精神や記憶関係の魔法は封印するだろう。強面のオッサン達が、おねえ言葉になって品を作ったり、「草生える」とか「キタコレ」とか言い出すんだよ。いったい誰の知識を基にそんな風に・・・・いやこれ以上の言及はやめておこう。
最終的には、商人たちを襲う直前まで記憶を戻して武器を没収し、野に放つ予定。実験中の彼らの証言で、かなりの悪行をお聞きしてしまった。それぞれ盗賊になった事情もお聞きしたし、罪を憎んで人を憎まずとはいっても、ちょっと僕には今回無理。放つ場所は、モンスターボアを狩った場所あたり。あそこならまた盗賊稼業できるだろう。まあ、身体能力低下させるので難しいかもしれないけどね。帰るべきところに帰ってもらう。そして討伐されるか、魔物におそわれればいいかな。僕は意外と冷徹なのだよ。コンテナハウスは無駄になるけど、オッサンだしね。また再び人体実験の必要性があるときに役立つ・・・かな?
被験体の身体能力をだいたい3割ほど低下させて再び障壁拘束。インベントリで収納して、モンスターボアを狩った場所に予定通りの処置を行い置き去りにする。実験はかなり長くかかったから、もう丑三つ時も過ぎている。なので、素早くトレーラーハウスに戻る。
今回の魔法実験はいろいろな可能性と危険性を示唆している。最初に魔法が使えることが分かったときに半ば冗談で考えた「僕って神?」という状況がほぼ現実化してしまうよ?傍若無人に振る舞うこともできれば、面倒くさいけれど人々を思い通りに操ることもできる。でもそれは人としてはアカンやつ。観た映画とかアニメ、小説やマンガとかでもあった勇者とかヒーローの葛藤ってこれかぁ・・・いかんいかん。夜中頭の回らない時間帯の考え事はだいたい恥ずかしい内容になるから、やめとこ。
まあ、魔法の使える異世界だから、対抗手段もあるんだろうけどね。僕は自分の使う魔法にはすべて対抗できるし。
夕食というより夜食。コンビニ弁当は美味いし、トレーラーハウスのベッドは寝心地が良かった。クイーンサイズだし。いろいろ難しい話は、僕の思考能力の範囲内で少しずつ理解して咀嚼していくことにした。
朝食後、実験収容棟の壁を取り去り、島の全容を理解しようと空に向かう。まずは目視。だいたい直径10kmだから面積は単純計算で78km²ほどか。これ、ちょっとした市町村くらいあるよね。なんで誰も住んでいないのか不思議だったけど、魔物探索してみて分かった。ウヨウヨいる。ここまでは魔物の山用の結界が及んでいないんだな。
空飛ぶ魔物がどれだけいるのか分からないけど、とりあえず結界を駆使して、魔物のみなさんはこの島から退場していただくことにした。いちいち触らないといけないけれども、この島の魔物は収納させていただく。
すみません、想像力が乏しかったので、とんでもないことになってしまいました。魔物のみを追い立てるために魔物のみ透過しない、高さ100m 直径10キロの障壁結界を少しずつ縮めていって魔物を捕獲する計画だったんだけど、木々と障壁に挟まって圧死する魔物は続出するし、逃げ惑った大型の魔物は木々をなぎ倒すしで、島の環境に影響過多ということで、一時中止している。すでに島が結構な数の魔物の死体だらけになっていて、計画変更を余儀なくされてる。というか、直径10kmの結界張れた。いつもより気合は入れたけど。
インベントリって、いちいち手を触れなければならないのが面倒なんだよな。昨日の精神魔法もひとりずつじゃないとダメだったし、寝る前の「僕って神?」思考が恥ずかしく思えるよ。
ん?そういえば僕自身の障壁って、足の裏まで及んでるんじゃないの?いいこと考えた。後は実験だな。
いくつかの実験の後、早速作業開始。そう、掬い上げである。魔物と魔物の死体を対象として掬い上げる。そうしてもう一つの実験の成果、連続して接触している物体は、まとめて収納できる。これは車やバイクの収納でも言えるけど、バックミラーに触れても車体を収納できるわけで、自分が一体と認識していれば、収納可能なのだ。これ今後もろいろ応用効くと思う。とにかく、障壁を魔物と魔物の死体ごと上空に持ち上げて、障壁ごと収納。前にいちいち、障壁に穴をあけて直接触っていた僕を殴りたい。
でもなぁ、収納後は障壁外れるので、インベントリの中では個別。インベントリって取り出さなくても中身の確認はできるんだけど、生死が分からないから、後の処理は大変そう。これも何か新しいイメージをちゃんと構築した後で処理しよう。
とにかく、魔物退治はできたので、めでたしめでたし。
トレーラーハウスに戻って、手持ちの魔石すべてに魔力チャージした。これは、実験施設用とは別にさらなる結界を拡張するため。もう、島を覆っちゃう。今ある魔石でどれだけの間障壁が保たれるのかわからないし、実験施設用は雨が透過しないので、新規および実験設営と相成ったのだ。上空150m、直径10kmの魔物のみ透過しない結界はこうして出来上がった。
あとは散歩がてら、邪魔な木々を収納してみたり、土魔法で整地してみたりで、実験施設周辺の環境を整える。今度芝生に似た植物探してみよう。ちなみに、実験施設は島の南側。島の山は山というより丘。最高部で80m程度のなだらかなものなので、今後開発するのにもいい感じ。やはり実験施設というより、秘密基地って感じ。今度地下施設も作ろうかな。百葉箱は、実験施設の外側に設置かな。今度トレーラーハウスにLANケーブル引きなおそう・・・あれこれやることはまだまだ多い。
昼食は適当に済ませて、実験施設を後にする。今度は大陸というか陸地側の目視調査。これはのんびりとお空の散歩程度にするけどね。透明化と<フライ>。月並みだけど、呪文は<フライ>にしてみた。
先日と変わらない風景。まあまだ10日程しか経ってないからね。詳細地図はもういらないけど、簡易地図はこういう時役立つ。位置関係が掴めるだけで全然違うから。上空から見える村をサルハの街を基準に大雑把に記していく。はっ、フィールドマップのプログラム組めばいいのか。スマホアプリは作ったことないから、WEBになるけどもタイルマップから選択する感じならいける。時間ができたら組んでみよう。
地上に降りることなく、速度も落とし、のんびりと先日確認していなかった海岸線沿いを低空飛行しながら、南下してみる。砂浜はほとんどなくて、リアス式海岸みたいな感じ。断崖絶壁のようなところも多いから、漁村らしいところも少ない。少ないだけでいくつかは見つけたけどね。
このまま南下したら、南側の国まで行くのかな。いや、もうすでに国境超えているかも。サシャさんの旦那さんの蔵書に南の国の事書いてたな。そう考えながら、スマホに入れた本を確認してみる。ふむ、ペルミル王国とナバル王国で東側はペルミル王国か。まあ、まだ国境越えてるかはわかんないけども。
さらに南下を続けていると、何の探索魔法も使っていないけれど、僕のセンサーがものすごく反応した。というか、猫耳の女性が落ちそうなくらいに崖っぷちに立っているのが目視できたんだけどね。いや身投げ?冷静になってる場合じゃないので、とにかく彼女の下に急ぐ。
明日からちょっと仕事が忙しくなるので、投稿ペースが落ちる予定です。




