第1章-7ー貴女だけの私ー
私の名は、ネリア・マルジェス。
趣味。いや、好物はboyslove(BL)
自分の興味本位で入隊した守護隊を、私は案外気に入っていて、いつも、周りにいる人達のなかから、男同志で話し合っているのを見つけては、1人で頭の中の妄想を繰り広げていた。
ここ、守護隊は断トツで男が多く、逆に女隊員は珍しいぐらいだった。
私は、男同志で話し合っているのを見ては、
どちらが攻めか受けか考えていた。
私はこの時間がとっても幸せだった。
私がboyslove(BL)に目覚めたのは、2年前で、
ふと、街中で目にしてしまった禁断の美しい恋に、私は思わず目を奪われてしまった。
私は1度見てしまうと目が離せず、今でもその記憶が時々頭を通り過ぎることもある。
私は今思えば、その2人が私の人生を大きく変えてくれたと思うのだ。
コンピューターの事しか頭になかった、私の脳にboysloveいう名の花畑を作ってくれたその2人に。
私は感謝してもしきれない恩があるのだ。
___そして今日も私はその2人にまた会える日を待ちながら、今日も仲のいい殿方をカップリングしては、妄想しているのです………
B…L…
BLーーーーーーーーーーーーーーー!!!!?(boyslove!?)
「あらあら♡
そんなに、驚かないで下さいな♡
boysloveが好きな女の子なんて、珍しくないでしょう?」
ネリアは、頬に手を置き可憐に微笑みながら優しく言った。
ものすごく可憐なのが逆にすごい!!!!!
__ふっ腐女子ー!!!!!
私は口をパクパクさせながら、
「腐女子…なのですか…?」
と思わず口に出してしまったのだが、
幸い、彼女には意味が伝わっていなかったのか、不思議そうな顔をしながら首をかしげていた。
そんな事を話していると、ユーガスト(父親…)がこの部屋についたのか、ドアが開いた。
私の勘が当たったのか、彼の姿がドアの向こうから目に入った。
ユウクは、彼を席まで案内すると、私が見つめていた事に気づいたのか、ふと目が合った時に優しく微笑みかけてくれた。
優しく微笑んでくれたユウクの笑顔に顔が熱くなり、思わず頭を下げると、気を取り直すかのようにふっと溜息をつき、ユーガストとに目を向けた。
「やぁ、おはよう。
私の可愛い可愛い娘よ。」
彼は、どこか腹の立つ顔で私を見つめゆっくりと言った。
「おはようございます。
私、ずっと思ってたんですけど、その”可愛い可愛い娘”って言うのやめてくれないでしょうか?
なんだか無性に腹が立って仕方ないのです。」
彼の、挑発にわざと乗るかのように私は口角をあげ、呟いた。
彼は、ふっと息を吐くと、
「君はやはりあの子の娘だな。
はっきりとした、意思を持っている。」
彼は、嬉しいのか、嬉しくないのか分からない微妙な笑顔で、軽く笑った。
私はこの人の考えていることは分からない…と首を振り、朝食に目を向けた。
ユーガストは、私に向かって優しく
「昨日も大変だったし、お腹も空いていることだろう。
遠慮せず、沢山食べなさい。」
と笑顔で放った。
その途端、私のお腹で飼っていた虫が鳴いた。
それに気づいたユーガストは、もっと大きな笑顔でこちらを見た。
自分の何処か悔しい感情を隠しながら、照れくさそうに
「ではっ、遠慮なく…」
と、小声で呟き、頂きます。と心の中で言いながら、おずおずと両手を合わせた。
彼は、不思議なような安心したかのような笑みを零し、私を真似るかのように笑顔で両手を合わせた。
私が、ゆっくりとフォークを取ると、ユーガストは驚いたように
「食事の仕方が分かるのか?」
と私に問いかけた。
16年間もの間眠っていたのだから、そこが気になるのも無理はないが、少し馬鹿にされている気持ちになってしまい、
「分かりますっ!」
と思わず強気に答えてしまった。
彼は、これ以上は聞かないでおかない方がいいなと思ったのか、軽く笑い、そうか。と呟いた。
前の机に視線を戻すと、
目の前にはテレビでしか見たことの無いような美味しそうな料理が並べられていて、思わず唾を飲んだ。
あくまでも朝食なので、見た目から見ても重たくなさそうなものを基本とされているが、
どれも美味しそうで、今にも涎が溢れ出そうだった。
綺麗に焼かれていて、少し狐色のパンケーキ?をナイフでつつき、載せられているクリームと木の実?をのせて口に入れた。
私はその味に酷く驚いた。
生地は口の中に入れた途端にふわりと踊り、クリームはゆっくりと舌を撫でるかのように溶けていく。木の実は、噛み合せる度にプチプチといい音を鳴らしながら、ほんのりとした酸味を口の中に広げていく。
私は、剥がれ落ちそうなほっぺを両手で抑えながら、幸せに溢れた目をユウクに向け、驚いたように問いかけた。
「なんですかっこれっ!!
とっても美味しすぎて、今にもほっぺが落ちそうですっ!!
なんていう名前なんですかっ!!?」
ユウクも嬉しそうに微笑み、私にこう答えた。
「これはですね、パームといって、手のひらぐらいの大きさのケームをそう言うのですよ。
87%ホクルミルクで作られた生クリームを使用し、年に3万個しか取れないスリクの実を使用していていて、ほんのりとした酸味が特徴的で、一時的に記憶力を高めるの力があると昔から言われているそうです。
その話が本当なら、この話も覚えてくれるはずですね!」
彼は、にこっと笑い微笑んだ。
「あの、ホクルミルクってなんですか…?」
私は、不思議そうに彼に問いかけた。
ユウクは、待ってました!と言うように笑うと、ゆっくりと話してくれた。
「ホクルミルクはですね?
主に、旅での移動手段に使われる動物から絞ったミルクで、ホクルはふさふさしていて、大きな足が印象的で、とっても可愛いんです!
いつか、アイノ様と、一緒に乗ってみたいなぁ…なんて…」
彼は、照れたように体をうねらせると、はっと我に戻ったのか、細い指でほんのり赤い頬をかきながら、1歩下がった。
「彼も、君の事になると熱くなるなっちゃうんだねぇ。
そうだ。アイノ、君に伝えないといけない大事な話があったんだ。
ユウク君のアイノの一緒にホクルに乗りたいという願いは叶うかもしれないね。」
ユーガストは、怪しい笑を浮かべながら、私が食べていたパームを口に運んだ。
それを聞いていたクラリは、この人が純粋にアイノ様と朝食を取りたいと考えるはずがないな。何か企んでいるんじゃないか?と、ユーガストを睨んだ。
ユーガストもそれにすぐに気が付き、クラリを見つめ、微笑んだ。
クラリは、その笑みに少しだけ恐怖を覚えると同時に、彼が私の雇い主だと思うと、胸を撫でるような怒りを覚えた。
そして、小さく舌打ちをした。
「__昔は、いい人だったのに、心の底から黒い闇が感じられる。
この人がこの国の国王なんて…。この国はどうなってしまうのだろうか…。」
するとユーガストは、目の前に並んでいる朝食に夢中になっているアイノに声をかけ、アイノがしょんぼりしているのに対し「ごめんね。」と謝りながら、
クラリに料理を片ずけるように目で合図を送った。
遅くなって本当に申し訳ございません(´;ω;`)
文章もおかしいと思いますが、これからもお付き合い頂けたらとおもいます˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.
これからもアイノスピアよろしくお願いします( ❁ᵕᴗᵕ )
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