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最期

作者: 3ヶ月

手の内を伝わって落ちる液体が、

絨毯の上に染みを作っていく。

「ああ、こんなはずじゃなかった」

そう悔いても、もう消えることのない傷と痛み

薄れゆく意識の中見た夢の中

君と何度も交わしたキスを思い出す。

君の手が私の肌を滑るたびに、

反応する体。

口から漏れ出す喘ぎ声に、

激しくなる動き。


幸せだったころを思い出した


何でこんな事をしてしまったのか

絨毯の染みが大きくなっていく


薄れゆく意識の中

無意識に手が伸びた先には携帯があった

もう慣れた動作で君の番号に電話してしまう


君の声が聞こえる

君の怒っているような声が聞こえる

しかし私は、ただの一言しか発することが出来なかった


床に転がった携帯から聞こえる君の焦っているような声

私は目を閉じる

目の裏に映ったのは君の笑顔だった


私は再度繰り返しつぶやき、

意識を手放した。

「愛してる」と。

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