2/2
思い出の波
“今”という大切な宝物を、ずっと残していきたい――。
そんな心境を綴った詩。
中学生の時に書いたものに修正を加えたものです。
“今”という時間を
緑色のビンと茶色のコルクで詮をして
ささやかな祈りを込めて
白波をたてるコバルトブルーの海に
そっと そっと 静かに乗せる……
このビンは どこにたどり着くのだろう?
忘れかけたころに
未来の私の元にたどり着く
コルクを外すと溢れ出る
幼い笑顔 楽しそうな声
この胸に押し寄せてくる
懐かしい思い出の波
たとえその波が冷たくても
いつか消えてしまっても
思い出の波の跡が 心の砂浜に残って
ずっと笑っていられますように
あなたと笑っていられますように