第9話 GSMGクルス支部
さて、秋水はクルスの朝市を抜け、街の大通りに来ていた。
朝市とは少し雰囲気が変わり、様々な建物がある。
しっかりとした宿屋や、よく分からない文字の並ぶ看板やら、飲食店と思しきが立ち並ぶ。
地球で言うところの一昔前の西洋風の街並みな為、ちょっとジャズィーでおしゃれな雰囲気すら感じる通りであった。
ここでふと、秋水はとある疑問に行き当たる、そう、ここは自分の知らない異世界であり、間違いなく自分の口からは日本語を発しているはずである。
しかしこの世界に来てからというもの、なに不自由なく会話ができる為気にしなかったが、いざこのようにこの世界の文字の並ぶ光景を見るとなぜ言葉が通じるのだ?と感じたのである。
そんなことを考えながら歩いていると、いまではもう1人の自分とも言うべきネブラが頭の中で話しかけてくる。
『いやぁ、相棒の考えることはなんとなく分かるぜ、でもなぁ、通じてしまうんだし深く考える必要もねえんじゃねぇか?』
『そうはいかないだろ、この世界で奴に頼まれたことを続けるには読み書きは必要だろ?』
『まぁそうかもしんねぇけど、大抵その変な刀で黙らせられるだろう?
読み書きが出来たって世界は救えねえぜ?』
『ムムム…まぁ、まだ話せるだけましってとこかな?
仕事を探して、こなしていくうちに教えて貰えそうな人に出会えるといいけどなぁ。』
『まぁ、役に立ちそうなもんを見つけたら俺が教えてやるよ。』
『それは助かるな、なにか稼ぎ口になりそうな建物を探そう。』
そんなこんなで秋水はクルスの大通りを歩き出す。
〜その頃、守武を除く6人は。〜
精霊開放での戦闘で激しく体力を消費し、深い眠りについている守武を欠いた6人は朝食を終え、一階の集会所で時間を潰していた。
今日はクルスに集まった各ギルドや騎士団、傭兵団等への今回の招集に関する説明会が行われる予定である。
6人は隅の方に空いている円卓を見つけ、そこに座っていた。
かなり広い集会所だが現在は大量のスキルマスターや騎士団などで埋め尽くされている。
尚矢「いやぁー、それにしてもまあまあ広い集会所やのに人でごった返しとんなぁー。」
剣徒「そうですね、それほど大規模な任務なんでしょうね。」
真癒「となると、それなりの危険が伴うかも知れないわね、気を引き締めましょう。」
討魔「確かに。如何に困難な任務であるとしても、流石にこの大所帯では戦争でも起こすのかと言わんばかりだな。」
そんな話をしていると集会所前方の扉が開き、いかにも偉そうなギルドの上官と思しき男性が入ってきた。
それはこの世界では珍しい、黒髪黒目の整った顔立ちで、スカウトと思しき若い男がギルドの入り口を開けるのとほぼ同時であった。
〜同時刻、秋水とネブラ〜
歩いているうちに秋水はある事を思い出した。
霧の門で守護者に目指せばいいと言われた場所だ。
『なあネブラ、なんか門にいた時に守護者が言ってたじーえすなんちゃらってこの街にある?
というかなんのことなの?』
『あぁ、GSMGな、ゲートスキルマスターズギルドのこった、この世界のゲートスキルの専門の団体だぜ。』
『ゲートスキル?』
『おぅ、あ、そこにあるじゃねぇか!』
そこにはこの街でも一際大きな建物で、中はかなりの人数で賑わってそうな建物であった。
なんと書いてあるか分からないが、とにかくそれがGSMGとやらなんだろう。
秋水はGSMGの扉を開いた。
iPhone投稿をしてから勤務の行き来等、色んな場所で執筆活動が出来て非常に筆が捗っている私です。
さて、ついにクルスで大きく話が動きそうな予感!ですね!
私も楽しいです、小説はああ書こう、こう書こうと思っていても書いていると本当にキャラクターが勝手に動き出してしまいます。
小説を書く方には分かるかと思いますが、書かない方、書いてみてください。
それではまた次回!