第8話 武器屋
店主にスカウトの装備とやらを見せてもらった秋水の目は輝いていた。
なぜなら目の前にあるのはどう見ても日本で言うところの忍び装束であったからである。
違いとしては顔を覆う覆面がないのと、一部別々に着用しなければならない防具が付随されているところだろうか。
しかし腰の部分を巻く帯にはしっかりと小振りの短剣が括り付けてあり、これを外して刀を鞘ごと取り付ければ立派なスカウト兼サムライの誕生である。
秋水「おい店主、これをくれ。」
店主「おぅ、いいぜ、しかし遠く離れた場所から来たんだろう?
路銀はあるのかい??」
秋水「あぁ、少しなら持ち合わせてる、いくらだ?これで足りるか?」
そういって秋水は金貨を一枚見せた。
一枚でこの世界の食事50食分とスザクが言っていたので一食千円にしろ五万円分くらいの価値ではないかと思っているのであった。
店主「き、金貨だって!?」
秋水「あ、いや、すまん、少なかったか??」
そういってもう2枚見せる。
店主「あんた一体何者で!?
どこぞのお国の名士では!?
ポケットから金貨が飛び出す時点でおったまげんのに3枚も!!」
そういうと店主はこんな装束なんて銀貨3枚で事足りますぜと言って金貨一枚を受け取り銀貨を47枚返して寄こした。
秋水はなんだ、3.000ゴールドかと思った。
こんな大量の銀貨をいちいちポケットなんかに入れて歩くもんじゃないと、紐で開閉を調節できる皮袋をくれた。
この世界の財布のようなものかと秋水はありがたく受け取り、手持ちの金貨をやら銅貨やらをじゃらじゃら入れる。
すると店主はさも当然かのようにとある有名なセリフを吐く。
店主「装備していくかい?」
それはなんとも甘美なセリフであった。
秋水の頭の中で幼い頃に遊んだゲームのドット絵に浮かぶ文字がフラッシュバックする。
秋水はなんのためらいもなく答えていた。
⇨はい
いいえ
さぁ、画面がブラックアウトし、戻った頃には秋水は立派なスカウトになっていた。
腰に元から刺さっていた短剣は意外と悪くなかったので、男の夢の溢れる膝下の布の内側に忍び込ませた。
これで万が一刀を使えない状況になったとしても応戦が可能だ。
まぁ、刀を使えない状況になる。となると、相当の手練れを相手にしているわけで、精霊開放を操る秋水を超える手練れなどこの世界には数えるほどしか存在しない。
次になにをしようかと考えたが、いくらなんでも一切の稼ぎ口が無いとなるといつか金は尽きる。
そうなってしまってはいくら強かろうが渇きと飢えには勝てないということで、仕事を探すことにした。
しかしこの世界で、ここクルスの安宿と霧の森しか知らない秋水は行くあてもなく、とりあえずブラブラ歩き始めるのであった。
どうもお久しぶりです剣狐です。
またやっちゃいました定期的に上げます詐欺。
しかし、どれだけ小説を書かなかろうが、私がこの小説を忘れることはありません、毎日書かなければ、あぁ、書かなければと思うのです。
しかしパソコンパソコン以前よりさらにアホになってるので使い道が無く、グダグダ過ごしてました。
そんな時、試しにiPhoneで書いてみては?という考えで、iPhoneのメモに書き始めたら、あら?意外と書きやすい?
はい、iPhoneで書いてます。
とりあえずこれからも書きますよ、ええ、完結させますとも、この物語はまだまだ続きます、よろしくお願いします!