第6話 地球人の悩み。
あの激闘の翌朝、クルスの安宿にもう一人、ぐったりと寝そべっている少年がいた。
昨晩はネブラに言われて同じ精霊使いにのみ分かる、特有の気を出してこのクルスにやってきたもう一人の精霊使いを呼び出そうと計画した。
結果は成功だった、暫く待っていると一人の少年がやってきた、暗くて容姿や服装等はよく見えなかったが声色や反応で秋水と歳はいくつも変わらないだろう。
自身が放った気に寄ってきた相手であることに間違いはなく、試しに急所を外した一刀を放ってみた、もちろん外す気はなかったがかわされた事に少し驚いた。
そこからは容赦なく連激を放ったが四刀目の刃が相手を捕らえた瞬間、虚空を切り裂いていた。
やはり相手も精霊解放を使える相手だったようだ、しかも自身と同じ空間に飛散するタイプの精霊、つまり世界の理を司る最上位の精霊。
秋水「で、あいつと契約している精霊は誰か分かった?」
ベッドに寝そべったままの秋水が誰もいない部屋で一人口にする。
すると頭の中に声が響く、やはりまだこれには慣れない。
『あぁ、はっきりとな。』
『ぶつかりあった瞬間肌にヒリヒリと思い出した! あの日永遠と殺しあった日々をよぉ。』
秋水「なんだか穏やかじゃないな、で、どんな精霊なんだい?」
『あいつはこの世の全ての『闇』を司る精霊、オプスキュリアだ。』
秋水「闇? おいおいカッコいいじゃねえかよぉ、なんで俺は『霧』なんだ・・・・。」
『おいおい、それはねえぜ相棒、霧だってかっこいいって!』
秋水「お前も自分で言うなよな・・・・。」
『ところで、今日はどうするんだい? 王都でも目指すのか?』
秋水「いや、この街にいる闇の使い手のことも気になるしもう少し滞在しようと思うんだけど、んん~・・・・。」
『なんだ?』
秋水「そうだ、服買いに行こう。」
そう、秋水はこの街に着いてやっと身体を洗う場所にありつけたものの、着ている衣服はこの世界ではめずらしいジャージだ。
そして極めつけは片手に鞘に入った刀である、腰に下げるためのベルトなり帯なり、なにかと欲しい物が多い。
昨日も街を歩いている間色んな人に変な目で見られたものだ、この世界の人間として生きていく上で、早速浮くわけにもいかない。
『そーいや変な服着てるもんなぁお前。』
秋水「ふざけるな、これが地球じゃ普通なんだよ。」
『ふぅ~ん、チキュウねぇ・・・・。』
秋水「とりあえず街を歩けば露店とかあるだろ、見に行こう!」
そう言って秋水は街へと繰り出した。
今週もなんとか更新出来ました、少しずつですが書いていきます。
とりあえず今は契約上週休二日で月曜と火曜が休みなのです、なので先週も火曜に、今週も火曜に更新ですw
まるで某ドラOエのスマホゲームの如きであります。
それではおやすみなさい!