第3話 厳戒態勢
時は少し遡り、王都のGSMG内、M・フローレンス執務室。
教官殿「ふむ、つまりここ数日におけるあの現象が異常な数値をたたき出しているということか。」
??「はい、本来この現象は年に一回、スキルマスターを王都に召集する際に古のスキルの副作用に近い形で起こる現象。」
??「それが今年の召集前後から異常に起きています、少なくとも10回や20回ではありません!」
教官殿「そしてそれが最も多く発生しているのが伝説都市・クルスということか。」
??「そうなります。」
教官殿「しかし既に王都に限らず各都市の各支部よりクルスへ派兵が行われている。」
教官殿「どの支部に関しても一流の騎士団や傭兵、スキルマスターを派遣している、何かあるとしても事態は最悪にはならんだろう。」
??「は、はぁ・・・・。 それは確かに。」
教官殿「心配しなくてもこちらでも手を打とう、どうせボスはそれを命じるためにお前をここに寄越したんだろう?」
??「そっ、そんな理由ではありませんが、確かに総支部長様は今回の件にかなり不安を感じていらっしゃいます。」
??「なので『ドミニオンズ』の協力もお求めでいらっしゃいます。」
教官殿「ははっ、お前も不幸な役回りだな、心配するな、既にドミニオンズの意思は決定しているとボスに伝えろ。」
??「し、承知しました!!! では失礼します!!!」
そういってボスの手先は部屋からそそくさと出て行った。
教官殿「聞いていたか? ジン。」
ジンは気配を消してずっと部屋の中にいた。
ジン「ふむ、俺の気配にも気付けないなんて最近のボスの使いは終わってるな。」
教官殿「アホか、お前の気配に気付ける使いなどそうそういてたまるか!」
教官殿「お前の気配に気付ける者などこの大陸に一握りだ。 腐った上層部にそんな使いがいるわけなかろう。」
ジン「そんなもんかなぁ、昔は隠れててもとりあえずばれたんだがな。」
教官殿「結局忘れさせているだろう、いろんな意味で。」
ジン「ま、まぁその話は置いといて! クルスにはうちからはあの7人が行ってるらしいじゃねえか!」
教官殿「そうだ、この支部で今現在自由に動けるスキルマスターの中では最高クラスの実力者揃いだからな。」
ジン「この支部に限らず今回召集された全てのメンバーの中でトップ7だろうよ。」
教官殿「まぁ、あいつらはそんなこと全く知らないだろうからな。 こう短期間になんども奴らの襲撃を受けて生きてるのはあいつらくらいだ。」
ジン「たしかに、しかも全員宿精ときたもんだ、あいつらも十分化け物だな。」
教官殿「ああ、クルスはあいつらで問題ないと思うが念のためジン、お前にクルスにおける情勢の監視を命じたい。」
ジン「あぁ、構わねぇ、ちょっと気になることもあるしな。」
教官殿「気になること?」
ジン「数日前、はっきりした場所はわからねえが凄まじい気のぶつかり合いを肌にぴりっと感じた、ありゃあ俺レベルの気の使い手と精霊使いクラスの衝突だ。」
教官殿「ほう、興味深い、それはクルスの方面に近いと言うことか?」
ジン「いやあ、なんとなくの方角しかわからねえがその方角にクルスも一応重なるからな、ついでに見てくるわ。」
教官殿「任せた。」
そう言った時にはもう、ジンの姿はそこには無かった。
お久しぶりです、剣狐です。
更新が遅れて申し訳ありません、7月15日僕が働くパークの魔法の世界は無事にオープンし、今日まで怒涛の出勤で全く手付かずでしたorz
今週はやっと連休だったので3ヶ月ぶりに更新です!
これからもスローペースになりますが何卒よろしくお願いします!