第2話 重月の夜会
さて、時を同じくしてクルスには他にも王都から派遣されているも者がいた。
その名も『リベウス傭兵団』、闘技場で7人に散々な目に遭わされたグループである。
今回のクルス派遣は王都の王宮から直々に出された勅命である。
それは国の格機関にそれぞれ出されており、GSMGからは7人が、そして一般の冒険者・傭兵ギルドや、王都に駐屯している上位騎士団からも派遣されていた。
傭兵ギルドから派遣されたのは、精神崩壊から回復し、厄介払いとしか言いようがない形で派遣されたリベウス傭兵団である。
そして今回派遣された人数は前回の面子5人、この5人も特に要請内容は伝えられていない。
ちなみに言うとクルスに派遣されている王都駐屯の上位騎士団にも要請内容は極秘となっている。
それほどまでに危険を伴うと思われる事案がここでは発生していた。
それにクルスに召集されたのは王都からだけではない、王都から東西南北に存在するそれぞれの巨大都市からも腕利きのスキルマスターや騎士団などが派遣されている。
そんな事態になっていることも露知らず、リベウス傭兵団はへらへらと派遣されていた。
リーダーのリベウスはあの闘技場以来しばらくの間かなりこたえていたが突然の派遣で勘違い野郎になっていた。
リベウス「いやぁ~ついに俺たちにも転機がやってきたってことだな!! まさか一国の王様から直々に勅命を受けるなんて、やっぱ俺たちは信頼されてるんだなぁ!!」
まさに飛んだ勘違いである。
しかし病み上がりの精神状態の時にそんな吉報、リベウス傭兵団はさながら水を得た魚であった。
なお、リベウス傭兵団一行はクルスに傭兵団の支部がないということで、特命にてGSMGのクルス支部に宿泊することになっている。
リベウス御一行がトラウマの7人と運命の再会を果たすのは、もう少し先のことである。
さて、その頃裏の世界では一人の男が計画の最終段階を遂行していた。
目指すは三日後、重月の夜。
お膳立ては整った。
彼は計画をさっさと実行したくてしかたなかった。
言ってみればすごい特技が出来るのに、中々披露の場が与えられない虚しさに近い。
しかしついにその時は来たのである。
伝説都市クルス近郊、とある廃墟に今宵響く高笑い。
三日後、重月の夜に楽しい演奏会が始まる・・・・。
皆さんお久しぶりです。
何一つ有言実行できなくて大変申し訳ありません・・・・。
そして長らくお待たせしました!
新エリアのオープン日が発表されてまぁパークはてんやわんやで、大忙しです・・・・。
でもまぁ4月まるまるサボるのもあれだったので、空いてる時間に書きました。
ではまた!