第12話 精霊使い
守武「さ、ということでね? そろそろね? 無駄話はそこそこに本題に入ろうと思うんですけどね?」
道の端まで蹴飛ばされた守武はとりあえず話の方向を戻そうとした。
見る限りとりあえず真癒は落ち着いたようだ、あのまま調子に乗っていては本当に殺されかねない、いや、どうなのだ?
あれは本当に変態としてけなしているのか妬いているだけなのか・・・・。
もし後者なのであればとってもとっても可愛いではないか!!!
そんなことを考えている間に淡々と守武の周りで話は進んでいた。
場所は大通りにある普通の食堂のような場所だ。
例によって見た目グロチックなものが多いが味はそれに反比例する。
簡単に言うとよりグロければ、より美味い、嫌な法則である。
しかし7人は徐々になれつつあるそのグロ料理を食べながらジンから話を聞いていた。
尚矢「ほんで? つまりはどーゆーこっちゃねん。」
ジン「つまりな? 精霊着装は俺の村で見ただろ? あれの強い版だ。」
討魔「適当すぎだ、どこがどう違うか説明しろ。」
ジン「ったくめんどくせぇなぁ、簡単に言うとだ、精霊着装が完全に精霊を纏って行動するとしたら、精霊開放はその文字通りだ。」
剣徒「つまり、この世界に精霊を開放すると?」
ジン「そうだ、この世界に精霊の力を完全に顕現させる技ってことだ。」
真癒「その場合、使用者はどうなってしまうの?」
心なしか心配そうだがあえてだれも突っ込まない。
守武でさえ、なんとなく黙っていようと考えるほどだ。
ジン「むむぅ、自分が出来ねえからなんとも言いようがねえが、簡単に言うと、使用者は解放した精霊に一時的に『なる』って感じか?」
と使用者本人に問いかける。
それに対し守武の代わりにオプスが答える。
オプス「そうさ、俺は完全に守武に制御される形だが、守武という『存在』は闇の精霊である『俺自身』という存在になってるんだ。」
尚矢「じゃあ、もしそーやとして、なんで前は守武のスキルはまったく通用せんかった教官にスキルが通用したんや?」
ジン「そう、そこだ、大事なのはここなんだ、精霊開放ってのは俺やお前たちが思っている以上にかなり高度な技だ。」
ジン「その技を身に付けられる者は数百年に一人とも言われ、その使い手は精霊使いと呼ばれる。」
ジン「王立の図書館にも歴史上の有名な精霊使いの本とか置いてあるくらいだぜ?」
尚矢「凄いのはわかったけど、いくらなんでも教官殿が止められへんスキルが簡単に使えるもんなん?」
ジン「あぁ、精霊使いが操る力はスキルマスターのそれとは全く異なる、俺が使う『気』のようにこの世の概念を使うんじゃねえ、その概念ごと捻じ曲げる。」
ジン「まぁ簡単に言うと守武の場合闇のスキルで攻撃したんじゃなくて、闇の理を司る存在として相手を闇の支配者として攻撃したって表現が正しいかもな。」
優菜「あたまのなかぐちゃぐちゃになりそおですぅ・・・・。」
剣徒「ほんと、ややこしいですね、まぁ強いってことは分かりましたよ。」
ジン「ああ、まぁそーゆーこった。」
その後ジンは大通りの店を漁りながら恐ろしいほどの量の酒とグロ料理を堪能するのであった。
やべえ、期限ぎりぎりだったw
現在朝4時、4時間後の投稿に間に合わせましたw
ここ3日間めっちゃ急がしかった・・・・。
寝よう。