第12話 クエスト
7人はGSMGのクエストボードの前に立っていた。
尚矢「ほげええぇぇ・・・・。 色んな依頼があるんやなぁ・・・・。」
クエストボードには国中から寄せられた依頼書が隙間なく張られていた。
内容は様々で、大型モンスターの退治や物を運ぶ仕事、さらには要人護衛の任務など様々である。
全ての依頼に推奨階級が表記してあり、指定階級以下のスキルマスターはその依頼を受けることができない設定になっている。
剣徒「受けるならやっぱり戦闘系が一番ですよね。」
討魔「そうだな、経験も積めるしスキルを試すことも出来るしな。」
真癒「でも大型モンスターって怖いわよ・・・・。」
守武「バーニングドラグーンとか戦ったじゃん。」
真癒「うぅ・・・・確かに・・・・。」
そんなことを話していると尚矢が中々良い依頼を発見したようだ。
尚矢「お、これなんかどうや?」
尚矢が持ってきた依頼書の内容はこうであった。
依頼内容:田畑を荒らすブラッドウォルフの群れの討伐 報酬:銀貨35枚 推奨階級:下級【第九階級】エンジェルス以上
討魔「ほう、集団戦闘か。」
尚矢「指定の田畑もこっから近いみたいやしちょうどええやろ。」
7人はその依頼でいいと意見が一致し、受付に持っていった。
受付嬢「クエストの受注ですね、初の受注ですか?」
尚矢「へ? なんでわかりますねん?」
受付嬢が言うにはクエストは基本的には依頼書を見て、その場に行って依頼主から詳しい内容を聞いて、依頼を達成してから依頼書を受付に持ってくるということだ。
そういうことならと、さっそく7人は王都の東門から街道に出て、田畑を目指す事にした。
尚矢「依頼の田畑があるのは・・・・イーストベルタ村の村長さんの田畑らしいで。」
真癒「なんでわかるの?」
尚矢「依頼書の裏に詳しい地図とかが書いてあるからな。」
どうやらイーストベルタはすぐ近くの村らしい、7人が東門を出て20分もしないうちに村が見えてきた。
討魔「あれがイーストベルタ村だな、思ったよりこじんまりしているな・・・・。」
剣徒「こう見るとやっぱりここは異世界なんだなぁって実感しますね、小さいときにやったゲームの村そっくりですもんね。」
そう、この村のイメージは某名作ファンタジー・ドラ○エの村をイメージしてもらえるとありがたい。
村に入ると農民の格好をした人々がちょこちょこ行き来している、村には宿屋や教会、道具屋まである。
尚矢「ほげえぇ・・・・つくづくドラ○エと一致するなぁ・・・・。」
守武「これはテンションがあがる!!!」
真癒「ドラクエってなによ?」
尚矢「ちょっ! 名前出すのやめんかいっ! せめて間に○を入れんかい!」
真癒「なんでよ・・・・。」
尚矢「知らんかもしれんけどいろいろあるんやっ!!!」
真癒「わかったわよ・・・・めんどくさいわねえ・・・・。」
そんなことを村の入り口で騒いでいると、30代半ばと思われる農夫の一人が近づいてきた。
農夫「おいお前ら、この村になんのようだ? 入ってくるなりそんなとこで騒ぎやがって。」
剣徒「あ、申し訳ありません、この度王都に寄せられた依頼書を見て来たものですが、よければ村長さんの家を教えてもらえませんか?」
農夫「ああ、なんだおたくらスキルマスターなのか! なかなか来なくて困ってたぜ!」
剣徒「と、いいますと? あなたは・・・・。」
農夫「そうだ、俺がこのイーストベルタ村の村長をやっているジンだ、よろしくな!」
ジン「しかし、お前ら若いみてえだが本当にスキルマスターなのかい?」
尚矢「そやで、わいらは正真正銘のスキルマスターや。」
ジン「うむ・・・・ならなにか証拠を見せてみろ、一応確認しておきたいのでな。」
そう言われると7人はすごく見せ付けたい衝動に駆られたが、村を焦土と化すのはまずいので簡単なスキルを見せることにした。
守武は闇の剣を出した、尚矢は聖なる槍を出した、討魔は強い風を吹かせた、剣徒は薔薇の双剣を出した。
ジン「なんか手品みてえだな・・・・。 ほかにねえのか?」
すると真癒はジンの体力を回復した、優菜は波動でマッサージをしてやった、夜雲は汗をかいていたジンを冷やしてやった。
ジン「おお、これは肌で実感できるな。 でもこんなスキルじゃブラッドウォルフは倒せないと思うぜ?」
この言葉を聞いた守武は村の外にあった林を一瞬にして焦土と化した。
ジン「うおおおお!!! なにやってくれてんだ貴様らあああ!!!」
守武「信じないから悪いんじゃん。」
ジン「まぁあれは村の外だから別にいいがな・・・・。」
ジン「お前たちがスキルマスターだと言う事はわかった、歓迎しよう。」
7人はジンに連れられて村長宅へ招かれた。
ジンいわくブラッドウォルフは3日置きに村の西側にある田畑を荒らしに来るらしい、村人では大量の魔物を相手に出来ず困っていたらしい。
7人はジンに小さな小屋を提供してもらい、3日間そこに滞在することとなった。
小屋は2階建てで、1階にベッドが4つ、2階にベッドが3つあった。
尚矢「意外としっかりしてるなぁ! 小屋っちゅうから荒れた倉庫かなんかかと思ってたわ!」
真癒「そうね、しっかり出来てて中も綺麗だわ。」
守武「僕は2階で寝るよ。」
真癒「なんでそうなるのよ!」
守武「え、なんとなく・・・・。」
剣徒「やましい気持ちが見え見えですね・・・・。」
真癒「寝るとき縛ってもいいならそれでもいいけど、どうする?」
守武「やっべ俺高所恐怖症だったわ。」
真癒「そうなの、それは仕方ないわね。」
その日は村の近くをうろうろして、村長の家で歓迎会が行われ7人は眠りについた。
7人の休暇が終わった。
~静寂の章 終~
お久しぶりです、最近完全に物語が浮かばず少しスランプでした。
とりあえず章末だったので静寂の章を終了します。
次の投稿はなるべく早く書きますが、いつになるかは未定です><
たまに確認しにきていただけるとありがたいかな><
では久々のGateをどうぞ!