第4話 忠告
3人が寮のまで帰ってくると真癒と優菜と夜雲が待っていた。
尚矢「おう! 女性陣! どうしたんやぁ?」
真癒「ええ、みんなもう晩御飯は食べた?」
尚矢「おう、いま街の食堂で済ませてきたとこやで~!」
そういったところで真癒があることに気づく。
真癒「あら? 守武はどうしたの? 一緒じゃないの?」
3人は守武が人ごみに激しく酔い、度重なる嘔吐で意識を失ったので寮に寝かせてあるという話を伝えた。
優菜「それは大変でしたねぇ~! でも夕方のことならそろそろ起きてるんじゃないんですかね?」
剣徒「それもそうですね、ちょっと見に行きましょうか。」
尚矢「せやな、差し入れもあるしちょっと行って来るわ。」
真癒「4人に頼みたいことがあるから守武を連れて戻ってきてよね!」
尚矢「わかった~、ほないってくるわ~。」
3人はそう言って男子寮に入っていった。
3人が部屋に戻ると守武はもう起きて椅子に座ってほうけていた。
尚矢「おう、守武もう起きてたんか。 これ、いま街で買ってきたお前の晩飯や、見た目悪いけど味はいけるでぇ~!」
守武「あぁ、おかえりみんな。 でもいまはちょっと食欲ないわ・・・・。 夜風に当たりたい気分だ。」
剣徒「ちょうどいいですね、下で女性陣が待ってますよ、なにやら僕達4人に用事があるみたいです。」
守武「おにゃのこがっ!? では行こうすぐ行こう。」
討魔「相変わらずだな。 ま、せいぜいボロが出ないように努力するんだな。」
守武「その辺には抜け目ないから問題ない。」
そう言って胸を張ってみせる。
尚矢「いや・・・・自慢するとこちゃうから・・・・。」
4人は女性陣の待つ男子寮の前に出た。
尚矢「おう、待たせたな。」
真癒「もう、遅いわよ!」
尚矢「ははっ、ごめんごめん、で? 用事ってなんなんや?」
そう言うと真癒は顔を赤らめて・・・・。
真癒「その・・・・私達まだ晩御飯まだだから一緒にどうかなぁって思ったんだけど・・・・。」
真癒「食べたならまぁいいわ! あなたたちの言った食堂に案内しなさいよねっ!」
尚矢「なんやそんな事かいな、まぁ守武も夜風に当たりたいって言ってるし散歩がてらちょうどええか。」
真癒「ああっ、そうだったわね、守武もう大丈夫なの?」
守武「え? ああ、もう大分マシだよ、結構寝たしね。」
真癒「ならよかった。 さ、行きましょう!」
その言葉に導かれ7人は歩き出した。
守武「最近の真癒やたらツンデレ臭がするね・・・・。 イイッ!!!」
尚矢「お~い守武! はよついてこな迷子なるでぇ!」
守武「あ、待ってよぉ~・・・・。」
5分も歩くと、すぐにメインストリートに着いた、もう夜も更け、夜11時くらいだろうか。
人も少なくなってきたメインストリートをさらに5分ほど歩き、食堂の前までやってきた。
尚矢「あらら、閉まってるで。」
真癒「ここなの?」
剣徒「間違いないですね。」
優菜「えぇ~・・・・もうお腹ぺこぺこなのにぃ~・・・・。」
尚矢「しゃあないなぁ、まだ屋台はいっぱいあるんやし歩きながら探せばええやん。」
真癒「もぉ~・・・・仕方ないわねぇ~。」
そう言って7人はまた歩き始めた。
さきほど歩いた時は店を中心に見ていたので気づかなかったが、屋台にも意外とおいしい料理が安値で売っていた。
色んな物を物色しながら歩いていると、またメインストリートから外れ、次は行き止まりにでた。
真癒「なんか暗いとこにでたわね・・・・。」
暗いといっても二つの月明かりが明るく照らしているのだが、行き止まりで目の前は壁なのでどうしても暗いイメージを持ってしまう。
尚矢「ま、いろいろ食べ歩いたしそろそろ寮に戻ろか。」
真癒「そうね。」
そう言って道を引き返そうとしたとき、不意にどこからか声が響いた。
『以外と若いんだね、フェルネウスが目を付けたスキルマスターって。』
尚矢「フェルネウスやて!? どこや!?」
『ははっ、僕はフェルネウスじゃないよ、まぁ仲間のようなものだけどね。』
討魔「お前達は一体何者なんだ?」
『あれ? フェルネウス君は自己紹介だけしかしなかったのかい? 自己中だなぁ。』
『まぁ、これから正式に敵になるんだから教えてあげるよ、僕の名前はトロヴァドゥロス。』
『しがない吟遊詩人さ。 そして、僕がこの身を捧げている組織の名前が・・・・。』
そういって黙りこくる。
尚矢「なにもったいぶっとんねん! さっさと教えんかい!」
『ああ、いま思い出したよ、組織の名前は【アルモニア=プロドティス】この世界に飽きた者が集う場所さ。』
尚矢「自分の組織も忘れとったんかい・・・・。」
討魔「一体どれくらいの規模の組織なんだ?」
『さぁ、何人いるかなんてしらないけど、僕はこの組織での階級で堕天使第六柱って呼ばれてるよ。』
討魔「そうか、で? 何をしにきた? やるなら全力でやるまでだが。」
『おいおい、血の気が荒いのは嫌いなんだ、今日はちょっとした下見さ! 次の重月の日にまた会おう。』
そう言い残して、声は聞こえなくなった。
尚矢「いまのどういうことや?」
真癒「正式に敵になるって言ってたわね・・・・。」
剣徒「次の重月の日にまた会おう・・・・。 次に月が重なる日に『奴ら』が行動を起こすってことですかね。」
尚矢「そりゃまた大問題やな・・・・。 教官殿に伝えたほうがええんちゃうか?」
教官殿は7人の訓練を終えてからすぐにGSMGに戻っているのだという。
討魔「そうだな、今日はもう遅いから明日、朝食を街で取ってそのままの足でGSMGにたずねてみるのがいいだろう。」
尚矢「せやな、じゃあ今日は寮に戻って寝ますかぁ~。」
7人は来た道を戻り始めた。
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