第12話 新たな旅の始まり
7人はそれぞれ手に入れた鍵を持って山道を進んでいると、今回はちゃんと先に進むことができた。
行き止まりに着くと、そこには岩の祭壇があり、鍵をはめ込む場所が7つあった。
全て違った形をしており、どれをどこに入れたらいいかなど迷うことは無かった。
尚矢「よし、わいで最後やな!」
尚矢が最後の鍵をはめ込む・・・・。
すると驚いたことに行き止まりでそれまで何もなかった岩壁が消え、長く続く一本の階段になった。
尚矢「うおっ! ついにラスボスって感じの空気がするなぁ~!」
守武「この階段長すぎでしょ・・・・。」
尚矢「まぁいままで上ってきた山道よりましやろ!」
そういって7人は長い長い階段を登り始める。
何分登り続けただろうか・・・・。
やっと頂上が見えてきた。
剣徒「あれは・・・・教会?」
討魔「なかなか洒落た造りだな。 西洋風のシックな教会のようだな。」
高い尖塔の目立つ大きな教会だった。
尚矢「あそこにわいらを試した張本人がおるんやな。」
優菜「どやしにいくんですかぁ?」
尚矢「いや、どやしたいところやけど、礼をいわなあかん相手やなぁ・・・・。」
優菜「私もですね・・・・。」
剣徒「確かに、今回の試練は7人にとって意味のあるものでしたね、助け合い、心の弱さ・・・・。」
尚矢「それを克服できたし、さらにみんなのことをもっと深く知れた。 ありがたいことやな!」
そんな事を話していると、教会の巨大な扉の前に到着した。
扉の前に立つと案の定、頭の中に声が響く。
『よくぞ最後の試練、感情の試練を乗り越えた。』
『さぁ、中に入るがいい。』
巨大な扉が重い音を立ててゆっくりと開く。
そこには巨大としか形容の出来ない巨大な龍がそこに鎮座していた。
バーニングドラグーンとは比較にならないほど大きい、イメージとしては高い尖塔の屋根に頭が届きそうな勢いである。
尚矢「でっか!!! どんだけでかいねん!!!」
『お前達が生まれてくる何千年と昔から生きているのだから当然であろう。』
『しかし、お前達、よく今回の困難な試練を乗り越えた。』
『今回はフローレンスの差し金もあってちと厳しいものになっていたのだが、その顔つきを見れば分かる。』
『無事、自分の闇を乗り越えたようだな。』
尚矢「ふーん、教官殿の差し金やったんか・・・・どうりでやらしい試練やと思ったで・・・・。」
『そうでもしなければ試練にならんからな。 お前達はこれからもっと強大な敵と戦わねばならぬ。』
『そこでお前達7人にプレゼントをやろう。 1000年ぶりに全ての試練を乗り越えたお前たちにな。』
すると7人の前に7つのネックレスのようなものが現れた。
『それは覇者のネックレス、代々この国に伝わる99秘宝の一つ、なぜかこのネックレスだけ7種類存在するのだ。 お前達にということであろう。』
それは中に綺麗な光を持った7色のネックレスであった。
7人は目のの前に現れたネックレスをそれぞれ首にかける。
『そのネックレスには様々な能力がある、それはお前たちが危機に陥ったとき、お前達をきっと救うだろう。』
尚矢「ああ、ありがとう、いろいろとほんまにありがとう。」
『礼には及ばん、お前たちは全て自分達の力で試練を乗り越えたのだからな。』
『さぁ、最後の洗礼を受けに【次元門】へ向かうがよい、お前たちの師がお前達を心待ちにしておる。』
優菜「ほんとにありがとですっ!」
剣徒「ありがとうございました。」
尚矢「ほなまたなぁ~!」
ケツァルコアトルは【次元門】の近くに続くジャンプポータルドアを出してくれた。
7人は別れを告げ、光る扉を抜けた。
『ったく・・・・あやつらはもっと年上をうやまうという事を学まねばならんのう・・・・!』
ポータルを抜けた7人は【次元門】の近くの広場に出た。
尚矢「おお! こんな近くまで来れるんか! 便利なやっちゃなぁ~。」
真癒「ほんとねぇ~、前の休暇の時は歩いたから今回はとっても楽に感じるわ。」
守武「なつかしいなぁ~、元気かなぁ、四季に紅葉に雪乃・・・・また会えたらいいのにね。」
剣徒「ほんとですね、元気にやってるといいですが・・・・。」
尚矢「まぁあいつらなら嫌でも元気にやってるやろ! ほら、もう【次元門】は目の前や!」
少し歩くとすぐに門の前に来た。
真癒「晴れてるとこんなに綺麗なのにねぇ~。 あの時は暗かったから分からなかったわ。」
尚矢「ほんまやなぁ~あの時はえらい暗かったからなぁ~!」
そんな昔話をしていると聞きなれた怒鳴り声が聞こえた。
教官殿「遅いっ!!! 貴様らあの程度の試練もちゃっちゃとクリアできないのか!!!」
尚矢「あんなやらしい試練出しといてよく言いますわ! それに簡単にクリアできたら意味ないですやん!」
教官殿「ま、まぁそれもそうだが。」
教官殿「さ、よくぞ最後の門に辿り着いたな、若きスキルマスター達よ。」
教官殿「いまから最後の洗礼を行う。 お前達、並んで目をつぶれ。」
7人は横一列に並び、それぞれ目をつむった。
教官殿の声が聞こえる。
教官殿「炎、水、風、土の試練を見事乗り越えしスキルマスターよ、いまここでお前達をこの国直属の正式なスキルマスターとし、この世界の治安を維持する任務を与える。」
教官殿「貴殿達の階級は本日付けで、下級【第八階級】アークエンジェルスへ昇級する。」
教官殿「若きスキルマスターに幸あれっ!!!」
洗礼が終わる。
教官殿「さて、目を開けてもよいぞ。」
7人が目を開けると少し安心したような顔のフローレンス教官が立っていた。
守武(ちょっと可愛いかも・・・・。)
尚矢(ほぉ、ようみたら意外と美人やないか・・・・。)
教官殿「守武、尚矢、なにをじろじろ見ている。 燃やすぞ。」
守武「なっ、なんでもございましぇええん!!!」
尚矢「いやあっ! なんでもないで? なんとなくや、なんとなーく!」
教官殿「・・・・まあよい、明日からはお前たちは自由行動だ、この世界を周るのもよし、王都でこの世界を知るもよし・・・・。」
教官殿「ただし、行動は7人で行うこと、まぁ王都などでは自由にすればいいが、私からの任務は7人で行くこと!」
「「「「「「「了解!!!」」」」」」」
~かくして7人は正式なスキルマスターとなり、世界を叉に掛けた長き冒険が始まる~
~乱世の章 終~
や・・・やっと序章が終わった(@w@;)
ここまで長かった><
これからはもっともっともっともっと大きくて、笑いあり涙ありの作品を続けます!
これからも応援、激励、宜しくお願いします!!!