鹿苑の重刑
カーテンの隙間から光が差し込んできたのを感じて俺は目を覚ます。昨日は随分と遅くまで隣のこのデカブツと一緒にゲームをやっていたので、まだまだ眠い。時間を確認すると7時15分。8時20までに校門を潜らなければ行けないが、ここから寮までの時間と朝食を取る時間を考えてもまだ少し余裕がある。二度寝しよう。
体が揺さぶられたのを感じて俺は再び目を覚ます。寝ぼけてて聞こえないが何か焦っているように感じる。すると大吾の口の形が「い お う」と動いているではないか。いおう→ちおう→ちこう→ちこく、、、、、
「大吾!!!!始業まで後何分だ?!!!?」
爆速で支度をしながら俺はそう問う
「いま17分だから後3分」
いける。こう見えて脚はかなり速い方なんだ。
「汐恩飯はどうする」
「口と頭よりも体動かせ!!登校すること以外考えるな!!あの罰だけは避けないと」
急いで俺と大吾は部屋の扉を開けて走る。階段は手すりの部分を滑って最速で移動。コーナーは遠心力に負けないよう最大限力を込めて中心にある手すりを握る。残りは直線、残り時間は1分。いける
「「うおおおおおおおおおおおお」」
俺と大吾は叫びながら閉まりゆく校門をジャンプして飛びこえる。なんとか間に合ったかと一安心してたところに最悪の情報が飛び込んでる
「汐恩と小金川は遅刻っと」
そうメモするのはオレンジ色の髪をした女。名前は、
「伊藤愛莉様、どうかご慈悲を」
俺と大吾はおでこがなくなると思うくらいめいいっぱいの土下座をお見舞いした。しかし返答は無常のもので
「ダメです〜〜〜。てか、汐恩のあの格好も見てみたいしね。」
なんだこの小悪魔は。うざい顔してるくせに出るとこ出てるからあんまはっきり言えないんだよな
「伊藤ちゃん。汐恩だけでいいんでしょ。じゃあ俺だけセーフってことで」
「おい大吾裏切んじゃねえよ」
「それ採用!!!」
やっぱこのでけえ乳をぶっ叩いてやろうかな。俺の高校2年生。早くも灰色です。
「てかそんなことよりもさ」
「?」
愛莉からその話を聞くと俺は遅刻したことなどどうでもいいと思ってしまった。
「あんた今日、七光の方の会議あったの知ってて遅刻してんの?」
っす〜〜。終わった。遅刻とか罰とかのレベルじゃねえわこれ。ただでさえ下っ端なのに絶対怒られるわ。特にあの人に
「全員集合してないといけない会議だったらしいから、放課後に延期。遺書と葬式用の顔写真は用意しといた方がいいかもね。私は参加しないけど」
そう言って彼女は歩いてさってゆく
まあ、とりあえず今日の遅刻を精算しに行きますか。そう思い俺は更衣室へと向かった。今まで遅刻をした人は俺の他にいない。が、ちなみに俺は3回ほどしている。そろそろ学習しだす頃かもしれない。




