鹿苑の説明
この学院は全寮制である。食事は朝昼夜、学院と寮の間にある食堂で食べる。娯楽施設というのは特にないが、月に一回の外出が認められ、そこでゲームや下着類、お菓子を買っている。
これと言った制限もなく、門限すらないので、各自が自宅から持ち込んだゲームをして友達の部屋で夜を明かす生徒も多いだろう。あ、流石に男女寮を行き来するのは禁止されている。
昔はしょっちゅう乱行パーティーだったらしいが、いまはカップルすらなかなか見ない学院になってしまった。俺らの青春は昔の爛れた性の獣共に奪われてしまったのだ。
ただ、一つだけ当たり前のようだが俺にとっては難易度の高いルールがある。それは学校の朝礼に遅刻すること。なんで他は自由なのにここだけ徹底してんだよ。と文句を言いたくなるのも無理はないだろう。もし遅刻したら、、、
「よっす〜〜」
そう言って大吾が俺の部屋に当たり前のように入ってくる。
「学年変わって寮の部屋も変わったはずだろ。なんで場所がわかったんだ?」
「え、今日の入学式で校長が言ってただろ。これだよこれ」
そう言って大吾がiPadの画面を見せてくる。この学院、国家直営の学校には少し不思議なシステムがある。
それは能力値を数値化するということ。身体能力、学力、技量、適応力、判断力の1つ二十点満点が5つで合計100点。このシステムは “student grade supporter”通称SGS と呼ばれている。その画面には俺の顔と俺の能力値が書いてある。しかしよく見てみるとそこに部屋番号まで記載されているではないか。
「え〜〜。ちなみになんで部屋番号まで見れるようにしたか理由は言ってたか?」
「理由?理由になるかはわからんが、どうせ同じ屋根の下に暮らすんだし隠すメリットの方がないとか言ってたよ」
あいつは胡散臭いやろうだが、意味のないことはしないと俺は知っている。まあ、いまは考えても無駄だろう。
「それにしてもよお。汐恩のSGSはいつ見てもすげえよな」
「そうか?」
ちなみに俺のSGSはこんない感じだ
西条汐恩(205)
身体能力 18
学力 18
技量 18
適応力 15
判断力 17
合計 86
平均値は10、12、9、10、10、の合計61点だ。
一応俺もあの委員会の端くれだからな。
「まあ、そんなことはいいから早く昨日のつづきやるぞ。」
「おう!!」
そう言って俺と大吾は2人でVRゴーグルを装着してゲームを始める。今となってはゲームの主体はVRだ。
いつかこのVRを使った授業とかやってくれないかと俺は密かに願っている。まあ、あるわけないんだけどね。




