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空白の玉座  作者: 齊藤壮平


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10/11

鹿苑でのトーク1

早速生徒のスピーチが始まり、審査員が評価をし始めたのを控え室のモニターで眺めている。控室は10人ごとに与えられておりかなりスペースは広い。順番の2つ前がスピーチをし始めたら待機場に向かうと言うふうになっている。100かける3かける2分で約10時間かかるため、自分の前まで睡眠を取るのも全然良いだろう。今日の審査員は大手買取事務所、大手宝石店、大手販売所のアイデア部門長、超有名投資家、大手IT事務所など、豪華なメンバーで行われている。生徒の順番はSGSの低い順からで、今やっている生徒は気の毒だが、彼の結果が軸となってこれからの審査が行われていくだろう。


「まじか」

つい声に漏れてしまったが、なんと最初の生徒の買い取り金額は0円。時間の関係上、なんでそうなったのかは教えてくれないため、顔を真っ白にしてその生徒は控え室へと帰っていく。おそらく1年生だろう。これは一生物のトラウマになるな。プレゼン商品は高級時計と悪くなかったはずだが


「これは、どうなるんだ」

目を大きくして大吾はそう呟く

「ああ、まだ2回しか校内戦やってこなかったけどちょっと異様な空気だな」


前半150名が終わったが、買取最高金額は有名投資家の出資した高級タオルケットの1万円。原価は1万5千円ほどだと推測できるため、売り込みという点では失敗といえる。ここからはSGSの評価が平均値よりも上のものたちなので、もうすこし頑張ってもらいたい。保護者の表情を見てもわかるが、もはや恐怖を抱いてすらいるようだ。


180名ほどがやり終わった時、それまで寝ていた明かりが飛び起きてドアを開けた。


「トイレ行ってくる」

そういうとあかりはトイレに行って再び控え室で喉を潤してから待機場へと向かう

「よくみときんしゃい汐恩」

待機場へと向かったあかりの右手にはまさかのものが握られていた。止めようにももう遅い。どうやらこの予選で最初に波乱を起こすのはあいつのようだ。

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