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宇宙の絆Ⅲ  作者: 秋華(秋山 華道)
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絶体絶命

時計は既に深夜の3時を回っていた。

俺はなんとなく敵の動きが分かるようになってきていた。

徐々に戦いにも余裕が出てきていて、このままいけば勝てると思える状況だった。

しかし俺達にはタイムリミットがある。

後3時間でインドの元帥を倒せるかどうかは微妙な所だ。

要塞攻略は、まずハッチを破壊し中に入れる状態にしなければならない。

敵が出撃の際、開いたハッチに飛び入る事もできるが、直ぐに閉められれば入った者は閉じ込められる事になる。

中には多数の防衛システムがあるし、防衛用人型がいると思われるわけで、普通1機で入って勝てるものではない。

以前対ロシア戦で美鈴が太郎くんを突撃させた事があったが、あれは小さな要塞での小規模戦だからできた。

少なくともこの戦いでやるのは自殺行為になる。

要塞内はまず、出入り口に近い所に人型格納庫と艦船ドックがある。

要塞やハッチによって色々と特徴はあるが、だいたいどちらかか、両方がある。

ハッチは2ヶ所から10ヶ所以上ある要塞もある。

その奥にしばらく進むと、要塞内にも戦闘フィールドがあったりする。

小さな要塞にはなかったりもするが、有人要塞とコロニーには必ず存在する。

そして有人要塞とコロニーにある戦闘フィールドは広く、重力がある事が特徴だ。

防衛システムもあるので、要塞内の戦闘フィールドというのは防御側有利である。

ちなみにコロニーの防衛システムは弱い。

此処での戦いが得意なのがうちの呼んだでござるか?要塞司令官であり、ニムエ副司令官も割と得意としている。

よりバトルグリードというゲームに似た感覚で戦えるので、これに強いプレイヤーは要塞内でも強いと言える。

戦闘フィールドを抜けると防衛システムは無くなり、後は人型が2機から3機しか通れないような細い通路が指令室まで続いている。

この通路が長いのがアルテミス要塞だ。

ちなみに地球や月は戦闘フィールドが広いらしい。

最後の通路での防衛が得意なのが、紫陽花師団のアブサルートであり、ビューティフルベル師団のラッキー今日子だ。

重火力人型で立ちはだかれると、倒す側からすれば時間がかかる。

盾を持っていれば割と攻略はできるが、盾自体好む人は少なく、あまり持っている人は見かけない。

ただ、アルテミス要塞に攻め入ってきたインドの第6師団は、盾を持った人型が多かったようで、その辺りで要塞攻略専用の師団なのではないかという話だった。


アライヴ「もうすぐハッチが破壊できそうだな」

ドリーム「そろそろ中に入れないと間に合わないよね。ギリギリ」

月読命「めみぃ~もう駄目ー」

クシナダヒメ「先輩はそういう時の方が強いですから、半分寝てていいですよ」

カズミン「そろそろ天照皇大神さんは離れた所に退避してもらった方がいいかな」

カッチ「そうだった。要塞内での戦いは呼んだでござるか?とニムエの働きに期待するよ」

天照皇大神「分かったぁ。私は離れた所で待機してちょっと寝るぅ」

呼んだでござるか?「呼んだでござるか?」

ニムエ「はぃ」


さてしかし、俺も上手くサポートできるようになってきたが、敵が強いのは変わらないわけで、なかなかハッチが破壊できない。

少しのあせる気持ちがコントロールを鈍らせる。

それでも何とか陽菜に支えられ、俺は皆をサポートし続けた。

そして思ったよりも時間はかかったが、なんとかハッチの破壊に成功した。


カッチ「よし、まずは太郎くん突撃だ!」

アライヴ「いや、盾持ちの俺が行こう!」

爽真「えっと、、、」

カッチ「一生くん頼む!」

アライヴ「OK!」

爽真「了解!」


ハッチを入った所というのは、割と集中砲火を浴びやすい。

だからいつもは迎撃できる太郎くんを先頭で行かせるのだが、今日は一生くんのラブトイキが盾持ちという事で、こちらの方がより確実というわけだ。

続いて太郎くんが入り、次々と要塞内へと入っていった。

とは言え全員で要塞内へ入る訳にもいかない。

外の敵がハッチから後を追って攻撃するかもしれないし、その辺りのケアをする人も必要となる。

しかしそれは、直ぐに必要が無いと感じた。


チサト「やっぱり間違いないねぇ」

カッチ「AIだな」

じぇにぃ「こういう状況にぃ~柔軟に対応できないみたいねぇ~」

光合成「これは助かったな」

カッチ「それじゃ俺達は万一元帥が逃げようとした時に対応できるよう、要塞を離れた位置で取り囲んでおこう」


俺達が離れると、思った通り敵の人型はそれ以上追ってこようとはしなかった。

要塞内へ援軍に向かう敵人型もいるにはいるが、問題ない数だった。

後は中に入っていった人達に任せるしかないわけだが、ここで見ているだけというのは正直眠くなる。

横には陽菜もいるし、少しくらいは寝ても大丈夫かなと思った。

気が付いたら俺は少し眠っていたようだった。


陽菜の声に起こされた時、既に時計は5時30分を回っていた。

そして目覚めた俺の目に飛び込んできた映像は、今にも要塞から発進しそうな、敵元帥の旗艦ガンジスだった。


和也「やべぇ~!」

陽菜「大丈夫!まだ間に合うよ」


俺は慌てて支持を出した。


カッチ「敵元帥旗艦がでてきた!逃がすなアマテラス!突撃だ!」


しかし天照皇大神の高天原は動く気配がなかった。


カッチ「どうした?」

月読命「今起こした!」

カッチ「誰か?行けないか?」


えり先生がガンジス止めようとエンジンに突撃をかます。

愛機の若葉が破壊されるのが見えた。


カッチ「えり先生!」

光合成「逃がすわけにはいかんからな」


おかげで少し艦船の加速を弱められた。

艦船が最大速度に達してしまえば、後は逃げ回られて終わりになるかもしれない。


町田中尉「チュー!」


今度は町田中尉の艦船ガイコツが体当たりをかました。

現在カッチ旅団では天照皇大神の『高天原』と並ぶ航行速度を持つ艦船だ。

その速度を持ってかろうじて体当たりは届いた。

再びガンジスの航行速度が落ちる。

逃がしてはいけない。

逃げられたら終わりなのだ。

なんとかしないと!

そこに目覚めた天照皇大神の高天原が姿を現し、一気にガンジスへとドリフト体当たりをぶち込んだ。


天照皇大神「間に合ったかなぁ」


なんとか航行を止める事には成功した。

しかしまた動き出そうとしている。

確実に破壊しなければならない。

今度は沖田艦長のヤマトGからレーザー砲が放たれた。


沖田艦長「エネルギー充填120%、波動砲発射!」

カッチ「やっちゃったか?w」

月読命「やっちゃったがまだだ!バリアで防がれている!」

じぇにぃ「でもレーザー砲だからぁ~多少ダメージは与えているみたぃ~」


あと少しだ。

悔しいが俺の位置からは遠いし、スサノオのスピードでは間に合わない。

何もできないのか。


カッチ「誰かなんとかしてくれ!」


俺がチャットで叫んだその時だった。

ガンジス上方からストンと降り立った人型が1機あった。


チサト「みんなありがとう。なんとかとりつけたよぉ」


ガンジスにとりついたのはチサトだった。

ビューティルベル師団の魔女と呼ばれる人である。

何故とりつけたのか分からない。

本当に魔法を見ているようだった。

艦船にとりついたチサトはビームソードで何度か攻撃を繰り返し、そして完全にその動きを止めていた。


チサト「後はみんなで一斉射撃ぃ」


チサトが艦船から離れる姿を確認した後、皆で一斉射撃を行ってガンジスを葬った。

モニター左上にインドの滅亡が表示された時、時計は5時45分を表示していた。


カッチ「なんとか勝てたな」

ドリーム「流石チリね!こういう時は頼りになる!」

紫苑「魔女と呼ばれる所以だな」

月読命「疲れたぁ!!!」


俺達はもう、勝利を喜ぶ気力もなかった。

一部元気な人達もいるようだったが、それは皆助っ人に来てくれた人たちだった。

もう凄いという他なかった。


カッチ「チサトありがとう。おかげで勝てたよ。でも疲れた。これから学校とかマジで無理。ほにゃららウイルスが蔓延していて、少しでも体調が悪ければ学校は休めって言われているし、今日は休む」

月読命「だよな。怠いから休むは」

爽真「要塞占領も完了しましたよ。とりあえず皆さん中に入ったらどうですか」

カッチ「そうだな。よし、とりあえず皆お疲れ」


俺は気力を振り絞ってそうメッセージを送った。

直後、将官チャットにジークからのとんでもないメッセージが表示された。


ジーク「皆、よくやったな。でもな、今度はこっちにアメリカが攻めて来てるんだは」


俺達の絶体絶命な状況続くのだった。

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