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宇宙の絆Ⅲ  作者: 秋華(秋山 華道)
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テストプレイスタート

その後、色々と登録する事が多々あった。

まずは英語名だ。

今回は世界を相手にするわけで、日本語名は正しく表示されない。

そこで英語名も設定する必要があった。

俺は『Victory』陽菜は『Little Girl』という名前にした。

ちなみに外国人の名前は、基本的に英語名を日本語表記したものが表示される事になる。

例えば『Victory』なら、『勝利』或いは『ビクトリー』と表示される。

それはあくまで基本でそれぞれ違うらしいが、まあそんな事はどうでもいいだろう。

ゲームに大きな影響はない。

その後は俺たちの愛機の設定だ。

ここで艦船を選んだ場合は、艦長としてゲームをスタートする事になる。

別に艦長が人型に乗れないわけではないし、人型乗りが艦長になれないわけでもないけれど、テストプレイでは此処で選んだ方の適正を見られる事になるわけで、当然俺は人型を選ぶ。

2人乗り用の人型を選び、後はタイプとカスタマイズを指定する。

前作では本当に自由な愛機を作成する事ができたが、今回はそこまでやるとシステムが持たないので、バトルグリード並みに制限される。

まずは基礎となるタイプを選ぶ。

スピード型、瞬発力型、攻撃型、防御型、バランス型、パワー型、重火力型の7種で、2人乗り用機体は、手の数が4本ある機体も用意されていた。

もちろん4本あればコストは上がり、スピードも落ちるが、攻撃と防御を同時に行えるので、二機が連携して戦っているくらいの強さが得られる可能性がある。

とはいえ未知数な部分も多く、俺たちはノーマルなパワー型の機体を選んだ。

ちなみに上級者はスピード型を選ぶ場合が多いが、スピード型では防御型にほとんどダメージを与えられない仕様となっているようだった。


最後に、アンケートのようなものがあった。

ユーザーの希望を多少聞いてくれるようだ。

その中にはプレイ時間なんかもあった。

これをふまえて部隊分けする事で、同じ時間にプレイできる人が集まれるよう調整してくれるみたいだった。

ちなみに部隊メンバーは、ゲームが始まってから士官以上に限り、師団の隊長である大将が変更する事ができる。

部隊の集合体である師団メンバーは、こちらも士官以上に限り元帥のみが再編可能だ。

元帥は、テストプレイで大将に選ばれた6名から、アンケートで選ばれる事になっていた。

立候補者がいない場合は、運営側が抽選で決める事になる。


登録が終わった時、深夜の0時を回っていた。


和也「じゃあな、また明日」


俺は玄関まで陽菜を見送りに出ていた。


陽菜「うん、世界制覇目指して頑張ろうね」


陽菜はそういうと、小さく手を振りながらチョコチョコと走って隣の家へと入っていった。

さあ、いよいよ明日からだ。

もうすぐ高校の入学式だが、後何日かは朝から晩までゲームができる日が続く。

メチャメチャ楽しみだった。


さて次の日、朝ご飯を食べた直後に陽菜が家にやってきた。

テレビモニタを持ってくると言うから手伝い、更に俺にはまだ届いていないゲームカセットももってきていた。

一応ネットで購入手続きはしてあるので、ゲームカセットは今日中には届くだろう。

モニターはそれぞれあった方が見やすいからという事で持ってきた。

完全に俺の部屋が主戦場になりそうだ。

ゲーム機を2つのテレビに繋ぎ、ゲームからもユーザー設定を済ませた。

これでパソコンでもゲーム機でもゲームが可能になった。


和也「で、どうする?」

陽菜「私は盾で守るのに慣れてるから、盾は欲しいな」

和也「お前右利きだったよな。俺は左利きだから、左は俺が担当して攻撃、そして右は盾を持ってお前が担当するってのでどうだ?」

陽菜「うん、それでいいよ」


俺たちは愛機のカスタマイズをどうするのか、操作系をどうするのか相談していた。

2時間くらい練りに練って、ようやく完成した後、陽菜は一旦家に帰って昼食を済ませ、再び俺の部屋に戻ってきた。

いよいよ、俺たちの愛機『スサノオ』のデビュー戦だ。

人型のテストプレイは模擬バトル、要塞攻略戦と、要塞防衛戦を5戦ずつ行う事になる。

俺は早速登録してみた。

すると20秒ほどで準備が整う。

宇宙空間の中に、俺たちのスサノオが表示されていた。

久しぶりな感覚だ。

ついこの前までやっていたゲームと変わらないのだが、最後は地上戦がメインだったわけで、少し宇宙が懐かしく感じた。

ちなみに今回の宇宙の絆Ⅲでは、地上戦はほぼ無いと思われる。

最初の4ヶ月から6か月くらいは地上戦だけなのだが、それ以後は宇宙でのみの戦いになるようなのだ。

地上戦はあまりにバトルグリードに似ているので避けようという事だろうか。

それとも世界大戦だからリソースが足りないのだろうか。

まあ何にしても、宇宙の海が俺の海なのだ。


ゲームが始まった。

今回は要塞を攻略するのが任務である。

俺たちと同じく、色々なプレイヤーの機体が要塞に向かっているのが見えた。

当然だが、テストプレイは俺たちだけではない。

そして守る側もテストプレイ中のプレイヤーという事になる。

さて、知った顔はいるのだろうか。

何人か見た事のある名前があったが、良く知るプレイヤーはいなかった。

それよりも、初めての機体で初めての2人乗り機だ。

どれだけ戦えるのか、少し不安もあった。

敵が射程距離に入ってきた。

俺はライフルで敵を狙い撃つ。

当然だがこの距離だとあっさりかわされる。

陽菜がフェンネルを飛ばした。

『フェンネル』とは、遠隔操作で動かす小型のビーム砲塔だ。

あの人気アニメでは、『ビット』や『ファンネル』、或いは『ファング』と名付けられていたかと思う。

陽菜は盾で守る時以外は、主にフェンネルを操って敵を攻撃したりする。

こうすることで、2対1で戦っている優位性が生まれるのだ。

もっとも、相手も2人乗りだと同じなわけで、実際2対2で戦っているようなものなんだけどね。

もしかしたら実際は2機で戦う方が有利かもしれないが、逆に邪魔になる場合もあったりするわけで、実際にやってみないとどちらが良いかは分からない。

ただ少なくとも、テストプレイでは機体数を合わせて模擬バトルが組まれているわけで、2人乗りの方が有利なのは変わらない。


陽菜のフェンネルの攻撃に合わせ、俺はライフルを撃つ。

逆に俺のライフルに合わせて陽菜が盾からのビームを放ち、敵にダメージを与える。

別に細かく相談したわけではないが、上級者同士だからか、それとも幼馴染の相性の良さなのかは分からないが、思った以上に呼吸があっていた。


和也「楽勝だな」

陽菜「うん。強い人もいないようだし、一気に要塞を攻略しちゃおう!」


陽菜の言葉に、俺はまだ残る敵機を無視して、一気に要塞へと向かった。

慌てて俺達を追いかけようとしたヤツもいたが、予想された動きをするヤツを俺も陽菜も見逃しはせず、2人で同時に攻撃を命中させ敵機を落としていた。

間もなく俺たちは要塞内部に入っていった。

要塞の攻略方法は前回と同じである。

指令室まで行って特定の操作をするだけだ。

ただ、そこに行くまでに要塞の防衛システムをかいくぐり、守っている人型をたたく必要がある。

防衛システムは要塞のレベルが高ければそこそこ面倒な事になる事もあるが、この要塞は模擬戦という事で大してレベルは高くない。

だから後は守りの人型がいるのかどうかという所だけだった。


陽菜「どうやらいないみたいね」

和也「ああ、まずは俺たちの勝利でポイントゲットかな」


そう思って俺は無警戒で人型を進めた。

もうすぐ指令室だという最後の曲がり角、俺がそこに差し掛かった瞬間、大量のビームとそしてミサイルが飛んできた。


和也「しまった!」


完全に油断していた俺は目をつぶった。


陽菜「大丈夫!盾で守るからそのまま突っ込んでー!」


陽菜の声に目を開けると、スサノオはほぼ無傷でその場に立っていた。

俺はとりあえず言われた通り、敵に向かって突進した。

尚も多くのビームとミサイルが飛んでくるが、陽菜が上手く盾でガードしていた。

敵の機体名が見えた。


陽菜「アブサルート!いきなりこんな所で会うなんてー!」

和也「知ってるのか?」

陽菜「うん。要塞守りのスペシャリストで、第1回優勝チームの仲間よ」


なるほど、要塞を守るのが得意なヤツか。

重火力機に細い通路を守られたら攻略は難しい。

しかし、盾持ちのパワー型機であるスサノオなら、この場も突破できる。

スサノオは接近に成功し、俺のビームサーベルがアブサルートを切り刻んだ。


アブサルートを行動不能にした後、俺たちは指令室の占拠に成功し、見事にミッションコンプリートとなった。


和也「まだ装備が充実していないから勝てたって感じかな、それでもまずは勝利だ」

陽菜「うん。今回はアブサルートさんもあの程度だったけど、本番はもっと強いわよ」


俺たちは手のひらを合わせた。

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