表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙の絆Ⅲ  作者: 秋華(秋山 華道)
2/44

バトルグリード対決

バトルグリードは、ネットゲームが大流行する先駆けとなったゲームだ。

現在はシリーズ5まで出ていて、今も尚人気が続いている。

どこぞの高校ゲーム部がとんでもなく強くて、テレビでも対戦が報道されたりもしていた。

その頃俺たちはまだ小学生低学年くらいだったので良く分からなかったが、とにかくこのゲームは陽菜とも昔対戦していた記憶がある。

今となっては『シリーズ3』はオンライン対戦のサービス期間が終了していてそれはできないが、こうして並んで対戦する事はできた。

そして今回の宇宙の絆Ⅲは、前作同様システムがこれと似ていると言われている。

つまり、バトルグリード3で強い人というのは、宇宙の絆でも強いだろうと予想できるわけだ。


和也「陽菜と対戦するのは、ちっこい頃以来か」

陽菜「そうだね。あの頃はよく分からずやっていたけど、私ほとんど負けた事なかったよね」

和也「そうだったか?俺は俺の方が強かった記憶があるけど‥‥」


いや、ぶっちゃけあまり勝っていた記憶はない。

ただ記憶に残っているのは、陽菜に勝って大喜びしていた自分の姿だけだった。

そんな事を話している間に、バトルグリードの設定を終え、バトルがスタートした。

陽菜は長距離型の機体で、手には盾を持っていた。

このゲームでは基本、手についているガードというもので敵の攻撃を止めるのが主流で、盾を持つ者は少ない。

俺は近距離型のパワータイプで、相性としてはやや俺の方が有利な組み合わせに見えた。


スタートしてすぐ、俺は接近を試みる。

長距離タイプの陽菜は、ある程度の距離を取りながら既にこちらへの攻撃を開始していた。

先に攻撃を開始できるのは長距離タイプの利点だ。

しかしマップは範囲が決まっている為、相手が接近を試みればいずれは隅へ追い詰められていく事になる。

だから長距離タイプでもそれなりに近接格闘戦はできる仕様だが、やはりそれに特化した機体相手では苦戦は必至だ。

俺は何発か攻撃を食らってはいたが、徐々に距離はつまってきた。

接近さえしてしまえば勝てるだろう。

間もなく俺たちは格闘距離に近づいた。

俺は最初からビームソードを持っていたのでそのまま襲い掛かる。

一方陽菜はビームライフルをビームソードに持ち換える必要があった。


和也「よし!一気に決めさせてもらうぜ!」

陽菜「甘いよかっちゃん!」


俺の渾身の一撃は陽菜の盾に止められていた。


和也「盾なんてそうそう使えないだろ!」


俺は再び力の入った攻撃を繰り出す。

しかしそれもまた盾に止められていた。


和也「くっ!」


俺の連続した攻撃がことごとく止められている。

盾はコントロールが難しく、早い攻撃に付いていくのが難しい。

陽菜はそれをやすやすとやってのけた。

だけど盾というのは、重い攻撃に対しては僅かにダメージを食らってしまうものでもある。

俺の機体はパワータイプなのだ。

これを続けていけば、いずれは逆転するだろう。


和也「さあどうする?このままだと俺が押し切って勝っちまうぞ!」

陽菜「まだまだだよー!」


陽菜は盾を盾にして突っ込んできた。


和也「ゲロゲーロッ!」


パワータイプの俺の機体が後ろに弾き飛ばされる。

距離が開いた。

ここで逃げられたら、残り時間を考えると時間切れの判定負けだ。

俺は離されまいと全速で前に進んだ。

するとそこには、既にビームライフルをビームソードに持ち替えた陽菜の機体が待ち構えていた。

これはヤバい。

しかしここでスピードを落とせば、俺は攻撃を食らって勝機はない。

だとするならば突っ込むまでだ。

俺は更にスピードを上げて陽菜の機体に突っ込んでいった。

ほんのわずかな差だったが、陽菜のビームソードが俺の機体を貫いていた。

これはかなりのダメージになる。

俺のビームソードも陽菜の機体に大きなダメージを与えてはいたが、その差は大きかった。

この後はお互い機体へのダメージが大きく、大した攻撃はできなかった。

そして時間切れで俺の負けとなった。


和也「やられたな‥‥」


俺は負けた事で思い出した。

確かに小さかった頃、こんな思いを何度もしていた事を。

俺はほとんど陽菜には勝てなかったんだ。

スッキリとした気持ちと共に、悔しさがこみあげてきた。

しかしそんな俺の気持ちとは裏腹に、陽菜は満面の笑みで俺に言ってきた。


陽菜「かっちゃん強いよ!なんで?!これだけ強ければ、私たちならアライヴさんに勝てるかもしれないよ!二人でだけど」


そうだ。

これからこの強い陽菜は俺の相棒だったな。

今回は負けたが、力の差はおそらくそれほどない。

そして一生くんどころか、俺たち二人なら世界ナンバーワンだって目指せるかもしれない。

俺たちはなんとなくお互いの手を合わせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ