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膨大な情報を脳にインプットされたマリーナ。

頭痛を覚えて意識を取り戻すと、あの家の庭で寝転んでいる状態だった。


ようやく理解したわ。

ユキ様、もとい、あの家の本当の息子さんは亡くなってからも長きにわたって苦しんでいたのね。


ーーーーー

諸悪の根源は子爵の過去の暴挙だ。

インプットされた情報によると、戦闘集団があの子爵家の地下を占拠して、まずは子爵家の息子を人質にしたそうだ。

その時点で息子は書類上死んだことすることを強制されたようだが、実は生きていて、身代金ならぬ身代魔力を子爵家に要求した。


そのために子爵家は、次々と魔力が高い子供と養子縁組をして、魔力を搾取した。

初めは搾取の加減が分からずにすぐに子供の命を奪ってしまっていたが、絶命した子供の亡骸を戦闘集団が処理するので、表沙汰にはならなかった。


魔力を捧げ続けても息子が戻らない子爵夫婦は、戦闘集団と交渉するも、息子の命を盾に要望を拒絶されてしまう。

実はその頃すでに息子も命を奪われており、戦闘集団は搾取した魔力で武装を強化していった。


その武装集団の頭領は、昔に無実の罪で妻と子供達を子爵に惨殺された過去をもっており、報復を兼ねた誘拐だった。

「この世界を消し炭にしてやる」それが頭領の口癖である。

ーーーーー


負の連鎖だわ。

子爵だけが悪いわけではないけれど、平民の命を消耗品やゴミのように思っているから多くの人に恨まれていたし、その中に戦闘集団がいたのね。

でも、だからといってワルシャワ領の治安を悪化させていい理由にはならないわ。


心苦しいけど、まずは武装集団を止めよう。

彼らの拠点はあの家の地下深くだから、食料とともに封じ込めておいたら良いわね。


「結界魔法発動!武装集団とその関係者はここを通れないように!」

「トランスポート!クロウ特製の保存食を1000食分!」


これでしばらく持つでしょう。

ターゲットとなった武装集団は、気づかないまま隔離されたのであった。


次は紹介状をいただいたカイン殿下に謁見を申し込みましょうか。


「伝書鳩魔法!面会の希望をカイン殿下に送付!返信ももって帰ってくるように!」

「キュー!!」


魔法の伝書鳩は、煌めきと共に空間を飛んでいった。

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