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「また増税か。メニューをこの値段で維持するのは難しいな。また値上げするか。でもお客さんに悪いしな。」


自問自答しているわね。少し聞いてみようかしら。

「こんにちは。このお店の店主さんですか?このお店が美味しいって聞いてきたのですけど、ランチはまだ注文できますか?」


ランチを食べながらさりげなく税金アップの話やここ数年の景気の話をリアムとともに聞き出したところ、

税金が上がり始めたのはちょうど5年前だったそうだ。


店主の話によると。

当時は主産業である農業が順調で、民は衣食住に困ることはなく、特に不満は上がらなかった。

が、1年ごとに3%ずつ上がる税率に、徐々に民がついていけなくなり、少しずつ貧困が広がった。


お金がある者や他領に親戚がいるものは引越したりして難を逃れたが、お金がない者はどうしようもない。

治安は徐々に悪化して、貧困家族の子供や娘を奴隷として売られたり、窃盗や殺人が起こるようになった。


それを武力的に抑圧したのが、領主が雇った魔法戦闘集団だった。

彼らは、隣国のナンダッテ子爵家が有償で他領に貸している戦闘集団で、お金があればどこへでも駆けつけるような

便利屋、悪くいえば拝金主義の集団だった。


領主は彼らを雇うためにさらに税率を上げ、そのために負の循環が起こって、領民は疲れていった。

店主が店を続けているのは半分慈善活動で、安く皆が食べられるようにしたいとのことだった。


*****


「リアム様、大体この領で起こっていることは分かりましたが、なぜ最初に税率を上げる必要があったのでしょう?」


「俺もそこは気になった。それに、この領は見た目にはそんなに貧困には見えなかった。誰がそれを調整しているんだろうか?」


「謎がいっぱいですね。話に上がったナンダッテ子爵家、実はツテがあります。

それを利用できないか、王宮に確認してきてもよろしいでしょうか?」


マリーナは本部に戻り、リアムは観光?調査を続けることになった。

ナンダッテ子爵家。私を追放したあの家じゃない!この際、ついでに利用してやる!

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