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019

光がおさまると、ウサギが口を開いた。

「こんにちは、ご主人様。」


「ご主人様って私のこと?」


「はい、ご主人様!先ほど契約が成立しましたので、ご主人様です。ボクに名前を下さい!!」


妖精は滅多に見かけない希少な種族のうえ、人間と契約した例など聞いたことがない。

話を聞いてみると、妖精の栄養源になる魔力が大きい種族と契約することが多いそうで、規格外な魔力を持つマリーナを気に入ったそうだ。


「じゃあラビなんてどう?」


「良い名前をありがとうございます!ご主人様!」


「マリーナよ。よろしくね!

こちらは弟子のクロウ。仲良くしてね。」


「クロウです。妖精族に会えるなんて嬉しいよ!よろしくね!」


「はい、マリーナ様、クロウさん、よろしくお願いします!」


妖精と契約するメリットは各妖精の固有魔法を使えるようになること、デメリットは魔力消費が少しだけ多くなることだそう。

ラビとの契約による固有魔法は、ポーション類の生成だった。これは便利そうね。


2人と1匹で草原を進みながら、薬草を採取したり、小型の魔獣を倒したりして進んで行くと、日が暮れてきた。

ダンジョン内だというのに、日が暮れるのが不思議だが、野宿の準備を始めることにした。


「マリーナ姉さん、今日は俺が見張りをするからゆっくり休んで。」

クロウがそういうと、マリーナは首を傾げた。


「みんなで寝ればいいじゃない。」


「え、夜は魔獣とかの襲撃があるかもしれないから、普通は見張り番を交代しながら夜を過ごすよね?」


「普通が何かは分からないけど、空間ごと切り離すから大丈夫よ。ほら!」


テントの外には地下1層の景色が広がるものの、空間としては断絶されていて、手を出すことは出来なくなっていた。


クロウとラビは驚愕のあまり、あんぐりと口を開けていたのであった。


◆◆◆◆◆


その頃、ダンジョンの入り口で磔けにされた男たちは、国の囚人牢に収容されていた。


「嫌だ!俺らを陥れたあの悪魔のような女を捕まえろよ!」


「うるさい!口を塞いでおけ!」


その後、数々の余罪が明らかになったため、彼らは皆、犯罪奴隷堕ちして、死ぬまで鉱山で過ごすことになったのであった。

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