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アビリティーゲーム  作者: むかーしむかしのおじいさん
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大変革

当たり前の日常。それがこの先も続いていくんだと思っていた。いつも通り登校して、いつも通り友達と駄弁って、いつも通り授業を受けて、そんないつも通りが今日も繰り返されるんだと思っていた。だが、時に現実は信じられないような現象を引き起こす。ただの高校生だった俺を"ゲーム"が大きく変えてしまった。


大学受験をまじかに控えた司は朝早くから学校に向かっていた。朝課外は受けたいものだけが受けるスタンスのこの高校では成績のいい司が朝課外を受けに行くのは珍しい事だった。ほとんどの生徒が推薦で大学に進むからだ。だが家にいても暇な司は暇つぶしとして朝課外を受けていた。今日も朝課外を受けるために歩いていた。


携帯のメール通知音が鳴った。友達からだろうか?司は携帯を開いてメールを見てみた。宛先は知らない人だ。メールもURLが貼ってあるだけでほかは何も書いていない。取り敢えず押してみた。詐欺の可能性もあったがその時は無視すればいい。そう考えていた。そして気づいた時には見知らぬ街にいた。明らかにさっきまでいた福岡の街ではない。東京とも少し違う。ビル群が立ち並び、ドームやツリーなんかもある。だがどこか東京とは違う。そんな感じがした。そして何より人が一人もいない。それがとても不気味だった。


ーーここはどこだ?さっきまで俺は学校の近くにいたはずだ。どうやってここまで来たんだ?さっきのURLのせいか?送ってきたのは何者なんだ?


数々の疑問が司の頭の中に生まれる。再び携帯にメールが送られてきた。恐る恐る開いてみた。


ーーこんにちは皆さん。私はゲームマスターと呼ばれている者です。みなさんは各県から1人ずつ私の独断と偏見で選ばれた言わば代表者です。これから皆さんには1年間バトルロワイヤルをしていただきます。詳しいルールはアプリを開いて確認してください。それでは皆さん。いいゲームを。


そうメールには書かれていた。ホームに戻りアプリを確認してみるとアビリティーゲームという名前のアプリが追加されていた。開いてみると詳しいルールが書かれていた。


①このゲームは各都道府県から代表1名を選出し47名で行われるバトルロワイヤルである。

②このゲーム中は1人ずつ特殊な能力に目覚める。

③このゲームのフィールドの大きさは100km×100kmでそこから出ると失格となる。

④死んでも失格。

⑤複数のプレイヤーでチームを作成可能。チームになったプレイヤーとは居場所の共有と通話することが出来る。

⑥チーム内の人間を殺害すると失格になる。

⑦プレイヤーをキルすると特殊能力と基本ステータスが上昇する。

⑧食料や武器はフィールド内のショップから買うことが出来る。お金は毎日送られる。

⑨1年間生き延びたプレイヤーは願い事をなんでも1つ叶えることが出来る。

⑩このゲームで失格になったプレイヤーは現実世界で死亡する。


他にもアプリ内には全体マップと所持金100000円があった。そして、アビリティー解説と書かれている項目に目がいった。タップしてみる。すると大きく「神の目」と書かれていた。


ー神の目?なんだこの能力。どういう能力か全くわからないぞ。まあ色々試してみるか。


司は目に力を入れた。するといつもは見えない遠くまで見渡すことが出来た。視力がだいぶ上がっている。


ー便利だけど…。戦闘の時に使えるのか?この能力。


はるか遠くで爆発が起きた。どうやら他の奴らも能力を試しているらしい。もしくは戦闘が始まったか。


「そこの君」


急に呼び止められた司はすぐに戦闘態勢を整える。


「いやいや、君と戦いたいわけじゃないんだ。」


話しかけてきたのは同い歳くらいの少年だった。がっちりとした体格で今のまま戦ったら勝てる確率は相当低いだろう。ここはこいつの言ってることを信用するしかない。


「はじめまして。俺は司って言います。俺に何か用でも?」


と聞いてみた。相手の男は一瞬驚いた表情をしたがすぐに笑顔になった。


「はじめまして。俺は大介。氷室大介だ。君におれとチームを組んで欲しいんだ。」

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