3/3
赤タイツに金髪の宇宙海賊ではないです!
「馬鹿か君は?それで盾にしたつもりかい?」
男は左手を……小指で私を指差し、右手を左手に添えた。
「お…お前、その構え方。まさか!」
背中の悪魔が動揺する。
「『小指ミルクのタツミ』冥土の土産にプレゼントだ。」
「クソ!」
悪魔が私を放して空へと逃げる。
「逃がすかよ。」
ブシュゥゥゥ
小指から白い何かが噴き出す。
それは空の悪魔へと向かい…
「ギゥエァアアアアアアア!!」
断末魔だけを残して消え去っていった。
「元の世界に還ったか。」
小指ミルクの人はそう言って自分の小指を舐めた。
『小指ミルクのタツミ』
小指から出すミルクを使って悪魔を倒すエクソシスト。
それが、紛れも無く、彼だった。
大賞応募作53個目完結です。
他の作品も読んで頂ければ幸いです。
応募作もお願いします。