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太陽が昇らない国の物語(仮) 第四部  作者: 岸田龍庵
新たな夜明け
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神の怒り

火の探求者ミランと、流星の盾を持つフレイが再会します。

【聖都スクード 聖廟(せいびょう)


ミラン:「フレイ」

フレイ:「ミラン」

動けないミランとフレイ

時が動き出しフレイの胸に飛び込むミラン

ミラン:「フレイ!」

フレイ:「ミラン」

ミラン:「よかった無事で。もう会えないと思ってた!」

フレイ:「・・・」

ミラン:「もうどこにもいかないで。ずっとミランの近くにいて!」

フレイ:「しかし僕は・・・」

ミラン:「守ってくれなくたっていい。側にいてくれるだけでいいの」

フレイ:「でも・・・」




セレン:「あなたが頼りとする騎士団はもうないのですよ火を守る騎士殿」

フレイ:「そんな馬鹿な。こんな事で星の騎士団が滅びるなんて」

セレン:「あなたが知っている騎士団が実は、味方に対しての裏切りで成り立っていると言ったら」

フレイ:「裏切り?」

セレン:「裏切りという罪があるゆえに、剣を持てなくなったと言ったら?」

ミラン:「セレン?」

フレイ:「いくら月の使徒でも、そんなデタラメを言うと承知はしませんよ!」




オリバー(声):「デタラメではないフレイ」

フレイ:「師匠・・・」

左腕を負傷しているオリバー

オリバー:「月の使徒が言うことは真実だ」

フレイ:「しかし、我が騎士団が、規律と誇りを何よりも重んじる騎士団が裏切りなんて」

オリバー:「裏切ったのだ」

ぴしゃりと言うオリバー

フレイ:「師匠」

オリバー:「仕方がなかったとはいえ、我々は裏切ったのだ。同胞を、流星の騎士を」




◆映像は流星の紋章が刻み込まれた剣と盾を持って、ペガサスを駆る流星の騎士達


オリバー:「我々に伝えられているのは、かつて我々は流星の騎士として、司る者と戦い、人間の世界を(つく)った(いしずえ)だったことだ。

彼らはペガサスを乗馬として、空を駆け、さらに星を操る力を持っていたいうことだ」

ミラン:「星を操る力?」



◆映像は地面に落ちて大爆発をする流星


セレン:「流星を落とす。強力な力を持つ流星を落とす力です。この聖廟を吹き飛ばすくらいの強大な力です。その力が私たちの前の世代の司る者たちとの戦いに勝利した要因でもあります」


       


◆映像は歓喜の中、迎え入れられる流星の騎士団


オリバー:「騎士団はまさしく英雄だった。しかし人々は次第に騎士団の持つ力を恐れた。それはやがて流星の騎士を排除する動きに発展した」

フレイ:「なぜです?なぜそんなことを?」

セレン:「人は手に入れた物を失うのが怖いのです。強大な力を使って手に入れた物を、強大な力で奪われるのではないか。そんな疑念が人々を駆り立てたのでしょう」

ミラン:「それで、どうなったの?」


       


◆映像はなぶり殺しにされる騎士団


オリバー:「人々は騎士達を一カ所に集めて、一方的な虐殺(ぎゃくさつ)を行った。1人残らず」

ミラン:「ひどい」

オリバー:「そうするしか、民衆の恐怖を取り除く方法がなかったのだ。

流星の騎士は()(すべ)もなく殺され、(うら)みを抱いたまま地下に埋められ、彼らがいた事実は歴史の闇に葬り去られた。

以来我々は剣を捨て盾のみで生きてきた。(とむら)いの意味と、強大な力を持つことで起きた過ちを繰り返さないために」





フレイ:「なぜ、一方的になぶり殺しに?それだけの力があれば、なんとかならなかったのですか?」

オリバー:「解らない。流星の騎士の頼みの綱であるペガサスがこなかったことが大きかったと思えるが、それは問題ではない。

我々は以来剣を持たず秩序を維持した。いくら石を投げられようと棒で()()()ようと、反撃はしなかった。剣を持たない誓いを立てた。それが仲間を裏切った我々に課せられた罪だと・・・・」




セレン:「先ほどは失礼いたしました」

深々と頭を下げるセレン

セレン:「あなた方はあなた方なりに、悲しみを抱いていたのですね。誇れるはずの先人を亡き者にしなくてはならないという辛い思いを・・・」

オリバー:「怖かったのだ。この世界の秩序が、騎士団の都合で、騎士団の名誉や誇りを前面に押し出すことで、秩序を守れないことが」




ミラン:「解き放たれたってことは、自分達の恨みを晴らすってこと?」

セレン:「恐らく、星の力を使うのでしょう」

ミラン:「なんとか止めさせなきゃ、騎士さんが本当に恨まれるようになっちゃう!」





【上 空】

        

空をかける亡霊騎士達

騎士達が黒い塊になって、都市や村落の上空に雲のように立ちこめる






【とある村】

        

どす黒い雲を不安そうに見上げる村人達

村人:「なんだあれは?」

声:「神の怒りだ!」

不安に駆られている村人の輪に割って入ったのは黒い法衣の男

法衣の男:「神は(なげ)いておられる神は怒りに打ち震えておられる!」

村人:「なぜだ?」

法衣の男:「神の使命は、この不安定な人の世を新しい神が支配する完全なる世界にすること。不安に駆られている民衆よ。神の国への扉は開かれている。勇気を持って足を踏み入れよ。さすれば雲は消え新しい世界がおとずれるだろう」




村人:「新しい世界?」

法衣の男:「そなたたちは、先ほどの流星をみたか?」

村人:「見た」

法衣の男:「星の騎士団は滅ぼされた」

村人:「なに?」

法衣の男:「神の怒りに触れたのだ」

村人:「そんな、完璧な守備力を持つ星の騎士団が・・・」

読了ありがとうございました。


今後もごひいきによろしくお願いします。

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