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太陽が昇らない国の物語(仮) 第四部  作者: 岸田龍庵
太陽が沈まない国
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蘇る(よみがえる)世界

一旦、ヒューマとサーラが隠された岩戸の向こうの話になります。

◆岩戸の向こうの世界


【夕暮れ 謎の山】

        

不毛の大地の向こうに、灰色の空を焦がして太陽が沈んでいく

遠くの森に長い影が伸びる

尾根に立ち、岩戸の向こうの世界の夕陽を見ているヒューマ

手のひらを広げるヒューマ

固い殻に包まれた植物の種がある

ヒューマ:「サーラ、俺たちがこの世界でやることが解った」




【謎の森 巨木】

        

巨木の上の梢に座り、沈み行く太陽を眺めるサーラ

サーラの美しい横顔に夕陽が差し込む

手のひらを広げるサーラ

固い殻に包まれた植物の種がある

サーラ:「私たちはきっと、いえ、必ず解り合える・・・」

        



【謎の山 尾根】


黄金の鳥と対峙するヒューマ

黄金の鳥:「話し合いとは?」

ヒューマ:「これ以上殺し合いをしたってなんになる?お前の言っていることは大地を守っていることでもあるんだぞ。

 あの連中と新しい世界を作れるだろう。

 お前達だって子供達にキレイな水を飲ませたいとは思わないか?」





【謎の森 沼地】



銀色の一角獣と向き合うサーラ

一角獣:「奢った連中に森を広げることなどできるわけもない」

サーラ:「そんなことないわ。鳥は遠くまで飛ぶことができるし、私たちよりも早く大地に森の種を運んでもらえるわよ」

一角獣:「・・・・」

サーラ:「このまま砂だらけの大地じゃ、どっちにとっても良くないわよ。森を草を大地に広げるのよ。鳥たちと一緒に」




【謎の山 尾根】


黄金の鳥:「しかし私たち気高き鳥は大地の獣とは話ができない」

ヒューマ:「オレがする」

黄金の鳥:「お前が?」




【謎の森 沼地】

一角獣:「お前がここを去っていった人間と違うことは認めよう。だがお前は人間だ。そのお前が鳥と話し合いをする、というのか?」

サーラ:「鳥のほうに人間がいるわ。私があなたたちに代わって話をする」





【謎の山 尾根】


黄金の鳥:「人間と人間が解り合える、とでも言うのか?」

ヒューマ:「解り合えるさ」




【謎の森 沼地】


一角獣:「人間同士が解り合えると言うのか?

サーラ:「大丈夫よ」




【謎の山 尾根】

ヒューマ:「俺たちは」




【謎の森 沼地】

サーラ:「私たちは」




※カットバック

ヒューマ:「解り合える」

サーラ:「解り合える」


【不毛の大地】

        

対峙する太陽の鳥たちと大地の獣たち

二つの勢力の一番前に立っているヒューマとサーラ


ヒューマ:「なんかすごく久しぶりに感じるな」

サーラ :「そう?うん、そうね、久しぶりね」

二人同時に手を出す。

二人の手の中には固い殻に包まれた植物の種がある




ヒューマ:「なんだ、サーラも持っていたのか」

サーラ:「当たり前でしょ」

ヒューマ:「さあ作ろう」

サーラ:「全ての生き物が暮らしてゆける世界」

ヒューマ:「みんなの力で」

        


二人の手から種が落ちる

種が地面に届く瞬間に、二人から強烈な光りが溢れる

光りは天に向かって伸びて、大地を走る

天に伸びた光りは、巨木となり、地を這う光りは草原になり、草原は森に変化して、鳥たちと獣たちを包み込む

ヒューマ:「行こうサーラ!」

サーラ:「うん!」




ヒューマは黄金の鳥の背中に飛び乗り、サーラは白銀の一角獣にまたがる

飛び上がる黄金の鳥

いななきを上げて大地を蹴る一角獣

空と大地を駆ける黄金の鳥と銀色の一角獣

彼らが飛び、駆けると砂漠は緑に変わり、川が流れを取り戻し、灰色の空が澄み渡っていく

併走する黄金の鳥と一角獣




空をかけるヒューマと黄金の鳥

大地を蹴るサーラと一角獣

各地でわき上がる命の息吹

森には地を這う生き物が溢れ、空には鳥が舞い、清流に魚が戻ってくる

山の頂に立つヒューマとサーラ

二人の傍らに現れる黄金の鳥と白銀の一角獣

何も言わずに笑顔を交わすヒューマとサーラ



黄金の鳥:「礼を言うヒューマ」

笑顔で応えるヒューマ

一角獣:「私たちはお前たちのような人間を待っていたサーラ」

やはり笑顔で応えるサーラ

一角獣:「もうこの世界は大丈夫だ。全ての生き物が等しく暮らせる世界に戻った」

黄金の鳥:「人でも、神でもない、支配するものがいない、命に満ちあふれた平和な世界。私たちの待っていた世界だ」

サーラ:「良かった」

ヒューマ:「俺たちでも役に立てたみたいだな」

黄金の鳥:「お前達の優しさがあれば、世界は大丈夫だ。さあ元の世界に戻る時だ」

ヒューマ:「元の世界に?」

一角獣:「生き物が住めない不毛の世界を作ってはならない。お前達はその優しさを持って元の世界に戻るのだ」

サーラ:「それじゃあ、この世界は?」

黄金の鳥:「お前達の世界の遠い未来だ。神と人が支配した世界の終焉だ」

一角獣:「そして人は、神は世界を捨てた。残った我々は世界を作り直そうとした」

ヒューマ:「ちょっと待ってくれ。俺たちがいる世界は、神とかいうものが支配している世界じゃないぞ。誰も支配なんかしちゃいない」

黄金の鳥:「今、お前達の世界は『神と人が支配する世界』へと変わろうとしている」

ヒューマ:「変わろうとしているって?」

サーラ:「どういうこと?」

読了ありがとうございました。


今後もごひいきによろしくお願いします。

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