墜ちた(おちた)太陽
ヒューマとサーラが隠れた岩戸の向こうの話と、元の世界で、行ってこいします
◆岩戸の向こうの世界
◆翼を持つ太陽の陣営と、大地の獣たちの争いが始まる。
かぎ爪で宙に持ち上げられた後、放り出されて為す術もなく謎の山に叩きつけられて絶命する大地の獣
大地の猛獣に捕まり、羽根をむしり取られもがき、殺される鳥たち
【謎の山 尾根】
謎の山の尾根におびただしい数の地を這う獣が横たわる
瀕死の獣たちに近づくヒューマ
太陽の力で傷を治してゆくヒューマ
回復した大地の獣たちは逃げるように立ち去る。
しかし距離を置いたところでヒューマを振り返り、じっと見つめてから去っていく
大地の獣たちが去った後に「植物の種」が残されている
◆植物の種を拾うヒューマ
黄金の鳥:「なぜ、傷を治す」
ヒューマ:「・・・・」
黄金の鳥:「あれは、太陽にとって敵なのだぞ」
ヒューマ:「教えてくれ、なんで大地の獣と争わなくちゃならないんだ?」
黄金の鳥:「大地は限りがある。
しかし地を這う獣たちの欲望は果てしない。産み育てすぐに大地は埋め尽くされてしまう。
それではこの世界のためにならないのだ。私たちは地を這う獣たちの数を減らし、大地の安定をもたらしているのだ」
ヒューマ:「大地の安定?じゃあお前達だって大地の事を大切に思っているんじゃないか。そのお前達が大地と敵対するのは間違っているとは思わないのか?」
黄金の鳥:「これは間違っている、間違っていないという問題ではない」
ヒューマ:「じゃあなんだ?」
黄金の鳥:「私たちが生き残るか、大地の勢力が生き残るかの問題だ」
ヒューマ:「じゃあオレも教えてやるぜ。なんで傷を治すかって?
傷ついているからだよ。あいつらだって生きているんだ。傷ついているのに放っておけるか!」
黙々と傷を治すヒューマ
黙ってみている黄金の鳥
【謎の森 沼のほとり】
ボロ布のようにうち捨てられた鳥たち
かすかに翼を震わせてキーキーと苦しそうに鳴く鳥に近づくサーラ
腕まくりをして大地の力で鳥たちの傷を治すサーラ
羽根を取り戻した鳥たちは、一目散に飛び上がり、サーラの頭上をなんどもなんども旋回してから謎の山に向かって飛び去っていった。
鳥が旋回した後に「植物の種」が落ちている
◆植物の種を拾うサーラ
一角獣:「なぜそのようなことをする?」
サーラ:「放っておけないわ。苦しんでいるんだもの」
一角獣:「無駄なことを。お前が傷を治しても、また翼をもぎ取るまでよ」
サーラ:「なんで、そんなに鳥を憎むの?」
一角獣:「太陽の眷属は自分達が特別な存在であり、他の生き物を見下している。そのような事はあってはならない。我々の牙はやつらの傲り高ぶりに対する鉄槌なのだ。全ての生き物は等しく存在する」
サーラ:「あなたの言っていることはとても正しいと思う。その心があればすぐに解り合えるわよ」
一角獣:「それは甘い考えだ」
サーラ:「そんなことないわ。私たちも鳥も同じ生き物でしょ。だってそう言ったじゃない、あなた」
ひまわりのような笑顔を見せて、黙々と傷を治すサーラ
黙って見ている一角獣
◆元の世界
【上 空】
太陽がぎらぎら輝いている
【学園都市ロストルーン 全景】
月の尖塔にズーム
【セレンの研究室】
おびただしい数の書物やら巻物やら宝石やらが無造作に置かれているセレンの研究室
執務机にかけてなにやらカードをめくっているセレン
楽しそうに研究室をあさっているミラン
ミラン:「セレンってお化粧とかキレイにするのに、自分の部屋は結構散らかっているんだね」
ミランをちらりと睨むセレン
タロットカードをめくってはテーブルの上に並べているセレン
太陽のカードが逆さまの位置で出てくる
ミラン:「なあに、新しいゲーム?」
セレン:「ゲームではありません。何度やっても太陽が正対しません」
ミラン:「どういうこと?」
セレン:「太陽になにかあったということです。正確に言うと夕陽の子でしょう」
ミラン:「じゃあ、ファロスさん」
ノック音:「ノックノック」
セレン:「どうぞ」
入ってきたのは黒いレザースタイルのベルタ
ベルタ:「力が戻ったの?良かったわねミラン」
ミラン:「ベルタ!」
ベルタに抱きつくミラン
セレン:「お元気でしたか流水の聖女。あなたが来たということはただならぬ事態ということですね」
ベルタ:「ファロスさんが捕まった」
ミラン:「えっ?」
読了ありがとうございました。
今後もごひいきによろしくお願いします。




