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太陽が昇らない国の物語(仮) 第四部  作者: 岸田龍庵
太陽が沈まない国
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つべこべ言うない

前話に引き続き、力の源「炎のイヤリング」とミランの話です

【氷の女王の居城 居間】


出した時と同じように()()()と炎のイヤリングを戻すミラン

ユーベ:「もういいのかい?」

ミラン:「うん。ありがとうお姉さん」

驚くほどケロリとしているミラン

セレン:「しかし・・・」

ミラン:「いいのセレン。ありがとうここまで連れてきてくれて。

 火の力はなくなっちゃったけど、こんな私でもできることはあると思うの。

 正しい火の力をみんなに教えなきゃ。

 今はそれができると思うの。『司る者』じゃないけどね」




ユーベの方に向き直るミラン

ミラン:「ありがとう氷のお姉さん。お母さんに会えたような気がして、とっても暖かい気持ちになれたわ」

ユーベ:「それだけであんたは満足なのかい?」

ミラン:「うん。とっても」

ユーベ:「持って行きな」

ミランとセレン:「えっ?」

ユーベ:「持って行きなって言ったんだ」

ミラン:「でも、私はもう・・・」

ユーベ:「つべこべ言わずに持って行きない!

 今のあんたが火の探求者かどうかは分からない。

 だけどね、火を見る者がいないのも困るんだよ」

ミラン:「火を見る者?」



ユーベ:「火を使うのは、あんたたち人間しかいないのは事実さ。

 だからこそ火の使い方を正しく導ける者が必要なんだよ。

 火が大きくなりすぎないように、火を操れる者がね」

セレン:「女王・・・」

ミラン:「ありがとう、お姉さん」

ユーベに飛びついて、首に暑苦しく抱きつくミラン

ユーベ:「うわっとと」

セレン:「お礼を言います氷の女王。いえ、私たちの前の司る者」

ユーベ:「おっと、そいつはあんたの勘違いだよ。スーリヤと一緒にしないでくれよ」

セレン:「違うんですか?」

ユーベ:「私はこの世界が暑くなりすぎた時に、冷やすだけの存在なんだよ」

ミラン:「冷やす?」

ユーベ:「なんで私があんたたちのやることにちょっかい出してきたと思う?

 私はこの世界が暑くなりすぎないように見張っているんだ。

 この美しい顔が溶けてしまうのは勘弁だからね」

ミラン:「じゃあ、暑くならないように、がんばるね」

ユーベ:「その方が私もありがたいよ」

ミランの頭をなでるユーベ

ミラン:「暖かいね。お姉さんの手って、冷たいけど暖かいね」






【太陽の神殿】

        

頂上へ向かって歩くファロス





【聖都スクード 星の騎士団本部 城門】

        

城門に掲げられている十字星の盾





【星の騎士団本部 会議室(円卓の間)】


十二脚ある円卓の座に次々と腰を下ろす十二人の一等星の騎士達

最後にオリバーが入ってくる

円卓の中央には、五芒星(ごぼうせい)をかたどった流星の紋章がある




円卓の騎士:「なぜ、今この時期に、五芒星の剣で、なぜペガサスなのだ?」

円卓の騎士:「なにか悪い出来事の始まりなのか」

円卓の騎士:「聞いたところによると、ペガサスに乗っているのは、月の使徒と火の娘だ言う話だが・・・」

円卓の騎士:「火の娘というと、オリバー」

腕組みをして思案を巡らせるオリバー

オリバー:「ふむ。フレイが関係しているのか・・・」

円卓の騎士:「どういうことか聞き出す必要があるな」




オリバー:「私が尋問(じんもん)をしよう」

円卓の騎士:「さらにオリバー、承諾(しょうだく)をして欲しいのだが」

オリバー:「なんだね?」

円卓の騎士:「場合によっては君の元弟子を()()にして、火の探求者をおびき出す必要があるが・・・」

オリバー:「騎士の風上にも置けん、とは言っていられないようだな」

円卓の騎士:「痛み入る」

オリバー:「安心してくれ、彼は、フレイはもう私の弟子ではない」







【太陽の神殿 頂上】


頂上へ登っていくファロス。最後の一段を上るときに、やや躊躇(ちゅうちょ)してから一歩を踏み出す

頂上には全身を黒に染めたヒューマの顔をした「原初の闇」が待っていた

ファロス:「なんだ、またお前か」

退屈そうに息子に言うファロス

原初の闇:「お前、太陽をどこに隠した?」

ファロス:「隠した、だと?」

言ってから高らかに笑うファロス

読了ありがとうございました。


今後もごひいきによろしくお願いします。

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