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太陽が昇らない国の物語(仮) 第四部  作者: 岸田龍庵
太陽の試練 大地の試練
12/46

思いは、ひとつ

前話の暗殺者襲撃の続きです

【裏山 巨木の周り】


無言で短刀を振り上げる白装束達

サーラ:「問答無用ならそれでも構わないけど」

しゃがみ込んで大地に触れるサーラ

白装束が立っている地面だけが泥になって底なし沼のように呑み込んでいく

白装束:「こ、これは?」

もがけばもがくほど泥にはまっていく白装束達は胸の辺りまで埋まって身動きが取れない状態

サーラ:「どう、泥遊びは?たまには楽しいでしょう?」

余裕のサーラ

白装束:「くそ、大地の乙女がこんなに力をつけているとは聞いていなかったぞ」

サーラ:「残念でした。私は太陽の子からたくさん力をもらっていますから、そう簡単に屈したりはしないわ」

自身満面のサーラ

ミラン:「あんた達、帝都の人間でしょ?」

答えない白装束達

ミラン:「帝都はなくなったんじゃなかったの?」

やはり答えない白装束



サーラ:「どうしましょう、司祭様」

大地の司祭:「うーん困りましたな。このまま放っておくのもどうかと思いますし、かといって解放するのも危険ですね」

白装束:「(快哉(かいさい))」

大地の一同:「????」

白装束:「神の国よ永遠に!」

一斉に爆煙を上げて消し飛ぶ12人の暗殺者

しばし呆然としている大地の一行





【丘陵地帯 風のキャンプ】

        

ここにも現れた白装束12人の暗殺者達

彼らの周囲を気流が取り囲み、宙に浮かされて首の辺りをかきむしる動きをしている

その様子をつまらなそうに見上げているのはジェスと風の民

ジェス:「どうだい、(しゃべ)る気になったかい」

中空でもがき苦しんでいるだけの白装束達

ジェス:「もっとも真空にしているから何も聞こえないか。オレの方もお前らの言うことは聞こえないんだけどな」

グレイス:「あんた、始末は任せるけど、子ども達の前でヘンなことだけはしないでよ。教育に良くないから」

ジェス:「そうだな。じゃあ久々にやるか」

左足を大きく前に踏み込み、上体を開く



轟音を立てて飛び去っていく竜巻





【海上 マリア・アズーラ号 舷側(げんそく)


ここでの白装束はおぼれているのだが、どういう仕掛けになっているのか、浮力が起きたり消えたりして、水から出されたり沈められたりしている

ベルタ:「飲み過ぎは体に毒よ。酒も水もね」

舷側から涼しげに見下ろしているベルタ

ベルタ:「ふやける前にゲロしたほうがいいと思うけどね」





【ゆりかごの森 スーリヤの(いおり)の近くの木立】


森の中を歩くファロスとフレア、ならびに太陽の村のご一行

悲鳴オフ:「(悲鳴)」

顔を見合わせるファロスとフレア





【ゆりかごの森 スーリヤの庵がある庭】

        

森を抜けてスーリヤの庵がある庭に出てくるファロスとフレア

ファロス:「なんだあれは?」

木や(やぶ)が触手を伸ばして、白装束達を絡め取っている

または、亡者たちに拘束されている白装束達

どうやら大木を操っているのはスーリヤで、亡者を操っているのはセレン

セレンは怒髪天(どはつてん)になっている



フレア:「母さん?」

ファロス:「セレン」

来訪者ファロスとフレアに気がつくスーリヤとセレン

スーリヤ:「おや、またお客だよ」

セレン:「これはお見苦しい姿をお見せしまして」





【山岳都市メンヒル(夜)】


宵闇(よいやみ)に静かにたたずむ大地の大聖堂





【大地の大聖堂 廊下(ろうか)


いくつかの間接照明しかない、人影がひとつもない石造りの廊下

壁面の燭台(しょくだい)が人影を揺らす

ソロリソロリと忍び足で歩く白い素足

ブーツを手に持っている忍び足のミラン

その忍び足が地面に張り付いたようになり、いくら力を入れても動かなくなる

ミラン:(あれっ?)

サーラの声:「こんな時間にどこにいくの?」

ミラン:(ギクリ!)

振り返ると仁王立ちしているサーラがいる

読了ありがとうございました。


今後もごひいきによろしくお願いします。

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