第2話 入学式にて
第2話です!エミリのデレが見れます!ヒロイン達は次回になるかな?
彼と彼女等の物語どうぞお楽しみください!
『王立グラジオラス魔法学園』
そこは世界三大魔法学園の一角を担う超エリート学園である。王族、貴族、騎士といった身分の高い者はもちろん実力さえ備わっていれば平民であろうと通うことのできる数少ない学園である。三大魔法学園では基本的に身分の差なく通うことが出来るが他の学校ではそうはいかない王族、貴族が平民と共に過ごすというのを嫌うのは大人でもよくあることだし、ましては子供、身分の違いで偉そうにふんぞり返るというのはよくある話だ。それ以前に平民が萎縮していまい学校生活に支障をもたらすということが普通だ。だから三大魔法学園では身分の違いで差別はしないということを理事長自ら公表している。やなりこのようなことが公にされていれば傲慢な王族、貴族は学園に注目せねばいけない。平民と仲良くなど言語道断、という家は数多く存在するからだ。つまり入学式なんて大きな行事実際に行けない人は多いが家臣のものに様子を探らせに来ているものはたくさんいる。そんなところで遅刻なんかされては学園のメンツにかかわる。そこで式の始まる30分ほど前には学園に来るよう事前に知らされていたのだが、それでも遅れてくる者には先生との1体1のお説教が待っている。だが今まで遅れてくるような生徒はいなかった。…こんな話が始まったのだお察しつくと思うが学園初、遅刻者が現れた。この物語の主人公の少年、どこか抜けた無垢な少年の入学式が始まる。
✿✿✿✿✿
「──ってわけでこの学園は良い意味、悪い意味注目されているってことだこれからは遅刻しないでくれよ」
「はい、わかりました。すいません…」
「まったくエレイってほんと子供なんだからこんな調子で学園生活うまくできるのかしら?」
「な、なんだよ。エミリに子供扱いなんかされたくないね!いっつも布団に潜り込んでくるような君に子供っぽいなんて言われたくないね!」
「なによ!私のことは関係ないでしょあと布団に入ったのはちょっと寒かっただけだし……」
「はあ、まったく君達今は説教中なんだけど、な!」
その言葉と同時に僕は頭をチョップされた、割と本気で痛がるほどの強さで
「ご、ごめんなさ〜い」
涙目の僕は先生に謝る。エミリが笑っているが気にしない。今相手にすると僕にまた凶悪なチョップが来るであろう。そんな笑い転げているエミリを見ながら先生は
「まったく、ほんとに仲のいいことで。おっとそろそろ入学式が始まるな。ここらで説教は終わりにするから君ももう行くといい。これから式の開始には遅刻するなよ」
「はい、気をつけます」
「じゃあな授業なんかでまた会うこともあるだろうが。おっとまだ名前を言ってなかったな私の名前はイミル・ローレンよろしくな」
「僕はエレイ・レイブニルです!イミル先生よろしおねがいします」
「ほう、君があのレイブニルか…ふふ、おもしろくなりそうだな。ではまたな」
「はい!」
先生はなにか意味深に呟いていたがなんだったのだろうか?
『新入生のみなさん、体育館に集まってください。10分後に入学式が始まります。繰り返します。10分後に入学式が…』
「エレイ?遅れないうちにはやく体育館に向かうわよ」
「うん、そうだね。じゃあ行こうか、エミリ」
「はいはい、わかってるわよ【契約魔法】契の指輪」
エミリがそう唱えるとエミリの体が光に変わる。その光が僕の指に集まって炎と猫の刻印が彫られた指輪へと変化する。
「ねえ、エミリ。いつも思うんだけどどうして指輪になるとき左手のくすり指にはまるんだい?恥ずかしいんだけど!」
そういうとエミリの声が頭の中に響いてきた
『べ、べつになんだっていいでしょ!…他の女の子の指輪なんてつけて欲しくないもん……ばか』
「エミリさーん。いくら頭の中に直接響くからってあんまり小さいときこえないよ?最後のほうなんて言ったの?」
「もう、うるさい!早くしないと遅れるよ!」
口ではこう言ってるが長い間一緒に居た僕なら分かるこれは照れ隠しだとなんについての照れ隠しなのかは分からなかったけど頬を紅潮させながらプイっと顔を背けるエミリを想像して微笑ましく思っていると
「なに、ニヤニヤしてるの?気持ち悪いわよ」
お、おうそんなに顔に出てたかな?
✿✿✿✿✿
僕らは事前に知らされていた席につき式の始まりを待っていた。やはり超エリート学園。生徒もだがやはり関係者の人たちの数が多い。それこそ新入生よりも多いのではと思ってしまうくらいに。さらに生徒の保護者も来るのだそんな大人数も入ってしまうこの学園の体育館の規模は尋常ではない。だが、余裕もあるわけではなく関係者席や保護者席にゆとりを作ろうとすると少しではあるが生徒席が狭くなってくる。
「魔獣を式に連れてくるのは禁止にはされてなかったけどエミリには指輪になってもらって正解だったね」
【契約魔法】契の指輪
もともとリチュオルというのは儀式とかそういう意味だったらしいけど契約も広く見れば儀式的なものなのかなと思って僕が勝手につけた名前だ。勝手にだからこの魔法を使えるのは僕だけ、というかエミリだけだと思う。魔獣使いはいるといえばいるがそんなに多い訳では無い。従者に戦わせるより自分で戦う方が格好がつくからだとか。そこで派手な魔法やカッコイイ剣術なんかを学ぶ人たちが多いらしい。もちろんそんな軽い考えの人たちだけではなく家の名を引き継ぐような人もいるのだとは思うけど。
この契の指輪は契約した魔獣の姿を指輪に変えるという魔法だ。この状態でも一応指輪の刻印部分から周囲を見ることが出来るらしい。頭の中で会話をしていたのはこの魔法ではなく契約して仲の深まった間にだけできるものだと僕のおじいちゃんは言っていた。契約のことについてはおじいちゃんが僕の師匠で色々と教えてくれたまた会いに行きたいものだ。
おじいちゃん曰く契約魔法とは魔獣との魂の繋がりをもつということらしい。実際には僕の魂と僕と契約した魔獣の魂にそれぞれの情報?とかが刻まれるとかなんとか難しくてよくわかっていないけれどまた会いに行く時にそんな話を聞くのもいいかもしれない。そんなことを思っていると
『あ、そろそろ始まるみたいよ』
エミリの声を聞き舞台に注目すると司会役の人が拡声魔法道具を持って立っていた。
「それではこれより第128回王立グラジオラス魔法学園入学式を始めたいと思います。一同、礼! それではまず生徒会長から一言を頂戴したいと思います。それでは会長お願いします」
そういって司会役の人が生徒会長に魔法道具を渡す。
「みんなおはよう、私がこの学園の生徒会長エミルカ・レイブニルだ!私達は君達を歓迎するよ。ようこそグラジオラス魔法学園へ。これからの学園生活を謳歌してくれ以上だ」
場が静まり返ると次の瞬間大音量の拍手に包まれた。無理もない僕の姉は身内贔屓なしで美人なのだ。本人があまり自覚がないのと少し男勝りなところがあるから高みの花を見るように一歩引いているところをあの人はずかずかと入り込んでくるそんな性格なものだからとても人気が高い初めて見たのにも関わらずこの数秒でところどころで
「会長綺麗だな」だったり「お姉様」なんてちょっと熱の篭った声が聞こえる。こういうカリスマ性も持っているのだろう。ちなみにここの生徒会長はこの学園でトップクラスの成績と人望がなければなることができない。つまり僕の姉は完璧超人なのだ。まあ家族だからこそあの人の弱い部分を知ってるけれど。
司会役の人に移り式は着々と進んでいく。
「関係者の皆様ありがとうございました。最後に理事長先生からのお話ですよろしくお願いします」
魔法道具が理事長へと渡される。僕らはこの学園のトップということで今までより緊張感が流れる空気の中話し始めるのをまった。
「新入生の皆さん入学おめでとう。君たちはこの学園の難しい試験を乗り越え見事入学することのできたエリートたちと世間の人達に思われていることだろう。入学したことを誇りに持つことはい
いが入学することが目的ではないここで学び、生活をして何を取り入れてくいくかがとても大切なのだそれをしなければこの学園にいても意味がない」
理事長先生の言葉を僕たちは深く受け入れるこれから何をしていくかが大事、まさにそのとおりだみんながみんなそんなことを考えていたため先生の次の言葉に反応できなかった。
「ということで今からクラス分けテストを始める。5人1班になってもらって試験の合格を目指してもらう。あ、あと試験が不合格だった場合その人は退学だからね!それではスタートー!」
最後の方は今まで丁寧だった言葉を崩しこれが自分だと主張するような眩しい笑顔を僕達に向けた次の瞬間体育館ではない別の場所に転移させられていた。
これが僕のみんなとの出会いと物語の始まりだった。次の頁になにが書かれているか僕達はまだ知らない…。
エミリのデレはどうでしたか?個人的に好きな感じにしたのでいいなと思ってくれた同士がいることを願います。
次回予告
「えぇーエレイ君って生徒会長の弟なんだー!」
私は目の前にいるこの小さな少年に話しかける。どことなく不思議な感じがする。そんな印象だったけど時折見せるかわいい笑顔に終始にやけて親友にデコピンくらってたけど。そんなことはどうでもいい!エレイ君かわいいよー!
次回ヒロイン登場!?エレイはかわいいここ重要!
…はい。次回予告です。やり方わかんねぇよー!どこまで言っていいか迷った挙句なんか変な子が出てきただけになりました。次回予告は要勉強ということで(具体的にはアニメを見まくる)次回はヒロインでます!エミリはヒロインじゃないの?と思われるかもしれませんがヒロインです。一応ハーレムものにしていきたいと思っているので。次の更新は早めにできればと思います。次回も見てやってくれると嬉しいです。それでは〜