私って…何者になってしまったのか
「誰か〜!誰かいませんか〜‼︎」
ヤバい。
1人ってこんなに寂しいんだね。私初めて知ったわ(泣)
「もう…ここホントにドコなんだよー」
思わず泣きベソをかく。
だって…1人寂しぃいぃいんだよぉおおおっっ‼︎‼︎‼︎
マジ見知らぬ土地に1人、取り残されてみ?
泣くから。号泣だから。
「お母様、お父様。珀亞はどうやら前世でとんでもない悪行を働いていたようです」
珀亞と言うのは私の名前です。www
フルネームは、澄城珀亞。
なんか全体的に清涼っていうか澄んでると言うか…なんか白いよね。自分でもそう思うもん。www
それよりも!
悪行を働いていたようだよ、私。
じゃないと絶対こんな事起きるハズがないよ。あり得ないよ。非現実的だよ。
1人悶々と考えながら歩いていると、前方の方から、人の話し声が聞こえてきた。
『オイ!金出せや、オラァッ‼︎』
『ヒィッ!やっ、止めて下さい〜ッ‼︎』
うわ〜。カツアゲだった。
せっかく人に会えたと思ったのにカツアゲかよ…。
なんか色々と泣けてきたわ。
『ぎゃあー!そのお金はダメですぅ〜‼︎返して下さい〜‼︎‼︎』
『ハッ!おーおー、いっぱい持ってんじゃねぇかよ?あー?オラァ、他にも金目の物だせっ‼︎』
て言うかあの胸倉掴まれてる男の人、スッゲェイケメン‼︎∑(゜Д゜)
対してカツアゲしてるあの熊みたいな大男、ブッサイクだなぁ。
アレって絶対僻みでカツアゲしてるって。
おおー、怖い怖い。
男の人の僻みって怖いね☆〜(ゝ。∂)
それよりも…アレって助けた方がいいよね…。
私は勇気を出して、大男とカツアゲされているイケメンの前に躍り出た。
「せっ、正義のヒーロー参上ぉおおおお‼︎この私が来たからには、もう悪事なんてさせないゾッ☆」
キュピーン‼︎
は……………………………………………………………
恥ずかしいぃぃぃぃぃぃいッッッッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
なっ、なんかシラけちゃったよぉおおおお⁉︎⁉︎⁉︎
「あ、あなたは……」
先に口を開いたのはイケメンだった。
うわあー…近くで見たらますますイケメン。
そして超イケボ‼︎∑(゜Д゜)耳がヤベェwww
「こ、こらー、そこの熊男さん!オイタはいけませんぞー?今すぐその男性にお金を返してあげなさーい‼︎」
「んだとぉー?このアマ、調子に乗りやがって!」
熊男はイケメンを放すと、私の方にやって来た。
ぎゃあああああっ殺されるうううぅぅぅっ‼︎‼︎‼︎‼︎
あまりの恐怖に、考えるより先に体が反応した。
いわば、本能ってか。
「さっ、【千本刃】ッッッ‼︎‼︎‼︎」
「ぐっ…グアアァアァアッッ‼︎‼︎‼︎」
叫んだ瞬間、私の体の内側から何かが溢れ出てきた。
私の体を囲むようにして現れた、青味を帯びた銀色の光輝く約15センチ程のナイフ。それが千本。
ーーーーー熊男の体に降り注いだ。